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上手な家事分担が愛し、愛される理由(3ページ目)

家事を夫婦で上手にこなしている素敵な共働き夫婦には、いくつかの共通点があります。愛し、愛されながら年をかさねる彼や彼女の意見を交えながら、上手な家事分担の秘訣をさぐってまいりましょう。

執筆者:毎田 祥子

「ありがとう」は家族みんなの習慣に。
上手な家事分担のテクニックは「ありがとう」+「褒める」の2段活用です。では男性はどう思っているのでしょう?共働き男性に聞いた上手な家事分担の秘訣は下のとおりでした。

「相手を乗せること」(30代3人家族 結婚10年め)
「共同生活であるという意識を持つ。結婚の最初から『妻は自分の女』という意識をもたない」(30代2人家族 結婚2年目)
「やってみれば、好きになれる家事もあると思うので、一回はトライして(させて)みる」(30代2人家族 結婚1年半)
「まず労力を減らせる家電を徹底的に導入する。子どもがいる家庭では、子どもに教育するネタとして家事を利用する。どんなに小さくても子どもにやらせる(やりたいと思わせる)」(30代3人家族 結婚4年)
「ねばならないという発想は心が寂しくなります」
「完全に分けないで、たまには交代してみる」(30代2人家族 結婚2年)

家事に対する抵抗感が少なく、考え方も前向きな方の多い共働き男性からの提案は参考にしたいもの。「楽しもう!」という方向性をもって、すすめていくのがよいのではないでしょうか。


「ありがとう」の一言がスムーズな家事分担につながる

上手な家事分担のコツはよくいわれるように「ありがとう作戦」です。夫のみなさんに“どんな風にいわれたら家事しようと思いますか?”と聞いてみたところ、

「相手に乗せられたとき」(30代3人家族 結婚10年)
「笑顔でお願いされたら」(30代2人家族 結婚2年)
「私コレやるからあなたコレやってくれる?と言われればやりますよ」(30代2人家族 結婚3年)
「何も言わないで、いきなりジャンケンをさせられて負けたときに。『今の何?』『風呂掃除』とか。そういうときは大抵、勝ってもやります。やりたくないのが伝わってくるので」(30代3人家族 結婚4年・妻は専業主婦)
「体がつらいとか体調が悪いなど」(30代2人家族 結婚2年)
「言われなくても必要ならやる」という方も。

これを参考に、きっかけづくりは"彼"に合うやり方をみつけてみましょう。

いずれも、夫が家事にほんの少しでも手を出したときは、「ありがとう」とはっきり言うことが、次につなげるツボになります。本心からでなくても、です。

「終わったあとに「ありがとう」というのが一番いいんじゃないかな?   あと、食事などは「おいしいねっ!」、掃除であれば「ピッカピカ!」などとおだてまくればまたやろうと思います。 ブタと同じです。とにかく、おだててください」(30代3人家族 結婚4年)というご意見もありましたヨ!


また、「ありがとう作戦」は1年や2年ではなくずーっと、妻の習慣にしてしまいます。

「妻の私にはありがとうなんて言ってくれないのに・・」そんな不満もつのりますが、いつしか、夫も「ありがとう」を言うようになっているケースも多いから不思議。「“夫婦は鏡”ってよく言ったものだわ」と思う瞬間の到来です。


家事分担を不可能にするNGワード集

家事する夫に育ってもらうためには、言ってはならないNGワードがあります。どんな風に言われるとイヤになるのか、聞いてみました。

「やり方を否定されるとやり方がなくなる。任せたら、任せるという姿勢が大事なのではないでしょうか。(アドバイスするのは良いと思います)」(30代2人家族 結婚1年半)
「他人と比較されたら嫌だね」(30代3人家族 結婚10年)
「『やるならちゃんとやって!』といわれたとき」(30代2人家族 結婚2年)
「『~やってよね』」(30代3人家族 結婚4年)
「『ダメじゃん!』ってのは一番ダメです」(30代2人家族 結婚3年)
「できなかったことをくちくち言われる」(40代2人家族 結婚6年)
「偉そうに指示する言葉は全部」(40代2人家族 結婚10年)


そうです。夫諸君はプライドが高いのです。女性だってこれらは言われるとカチンときますが、オトコのプライドはもっと高いので、これらNGワードを口にされると、一気にやる気を失ってしまうのです。


褒めてプライドをくすぐる

このような調子なので、仕上がりへの不満はひとまず胸の内へ。そして、彼が家事の効率化を少しでも試しはじめたら、すかさず褒めます。大げさに、褒めます。

得意分野を見つけたら、そこを伸ばす作戦も○。夫育ては「プライドをくすぐる」が重要なカギなのです。


"まったくやる気のない夫"は"~っぱなしサヨナラ作戦"

"まったくやる気のない夫"も中にはいます。そんな人には、目標を下げてはじめます。まずは「家事」ではなく、「自立」、「大人」をめざすのです。

「生活面で自立」というとなんだか厳しそうですが、要するに「食後の食器、食べっぱなし」「読んだ新聞・雑誌を読みっぱなし」など「~っぱなし」をやめさせること。「着た服を脱ぎっぱなし」・・・。

もちろんここでも、「やったら褒める」を忘れずに。ちょっと工夫をしようものなら、少々大げさに褒めてみます。

「~っぱなし」は「片付かない家」そのもの。これがなければ、掃除機や雑巾がけ、インテリアの模様替えだって、ずっと簡単になり、家事が楽になります。

そのためには、まだ洗濯しない衣類の置き場所や、まだ読みたい雑誌を置くラック、食後の食器は油分を拭いてシンクへ運ぶなど。ありがちなケースの「やり方」「指定席」を決めておくこと。
段取りは、妻の仕事です。


さて、上手に家事をしながら日々を送る素敵なご夫婦にはもうひとつ共通することがあります。最後に次ページで、その共通点についておとどけします。 >>>次ページ
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