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TOOL:あなたはもう使ってみた? 男の道具:トング

要するに“万能ものつかみ”。だが、使い始めると、二度と手放せなくなってしまうだろう。タフで便利な名ツールだ。

執筆者:杉村 昌宏

トング ~ 30cmストレート(ステンレス製)

トング。要するに“モノつかみ”だ。
が、これほど、使い始めたら二度と手放せなくなるツールもそうない。

材質はステンレススチール製。我が家で愛用しているものは、ちょうど30cmほど。
キッチン用品を置いているところなら、大体どこでも見つけられるだろう。
わざわざオシャレな調理器具ショップなどに行かなくても、ホームセンターにでも行けば、それこそ数百円で手に入れることができる。

実のところ、僕が最初にトングを手に入れたのは、キャンプで炭火を扱うためだった。

本来、“炭火用”としては、細身で長い専用のものが売られている。ちょうど炭をつかむあたりが動物の歯のようにギザギザになっているものだ。
ところが、急にキャンプに行くことになり、近所のスーパーでしかたなく買ったのが、この調理用のストレートのものだったというわけだ。

それからというもの、キャンプでは炭をつかみ、時には土を掘るのに使われるなど、散々な目にあわされ続けていた。
もちろん、バーベキューの肉のカタマリをひっくりかえすのにも使ったが、あるときには缶だかなんだかをこじ開けるのに使って、先が曲がってしまい、石ころでたたいて伸ばしたりしたこともあった。
あまりに煤けて汚かったので、ごくたまに見かねてクレンザーで磨くぐらいしか、メンテナンスらしいこともしなかった…。

そんな歴戦のツワモノだが、最近は台所で平穏な日々を送っている。

台所では、もっぱら肉のローストや、とんかつを扱うときに活躍している。
ちょっと箸でつかむのには重い肉・魚なんかをフライパンの上で取り扱うのに、トングを使うと驚くほど自然に扱うことができるのだ。
なんというか、自分の手で直接触っているかのような感覚と言えるかもしれない。

このトングはスプリングが入っていて、自然に開くような仕組みになっているが、つかむのにそれほど力が必要ないので、長く扱っていても手が疲れることがない。

また、肉だけでなく、パスタをソースと和えたり、サラダを混ぜたり盛り合わせたりするのにもとても便利。
とにかく、トングを常に傍らにおいて使いだすと、今まで手や菜箸でしていた作業をすべてトングでこなしてしまうようになるのだ。

値段も安く、どこでも手に入れることができるトング。
けれども、どんなに酷使しても壊れることもなく、毎日、いつまででも使い続けることができる万能器具だ。

まだ使ったことがなければ、早速週末に近所のスーパーにでもいって一つ買ってみよう。料理の相棒として二度と手放せなくなるのは間違いないだろう。


【関連】トングを使った料理

 


 

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