癒しの旅/関東の癒しの旅

あんこう鍋の茨城で嵯峨野の紅葉にひたる

茨城へ日帰り紅葉癒し旅はいかがですか。実は京都・嵯峨野のようなしっとりとした風情の紅葉があるのです。見頃は11月25日頃とまだまだ大丈夫。プラス、いよいよ旬のアンコウのお店&宿もご紹介!

執筆者:本多 美也子


 
紅葉シーズン、真っ盛り。でも遠くまでは行けないな、と思っているなら、茨城へ日帰り紅葉癒し旅はいかがですか。実は京都・嵯峨野のようなしっとりとした風情の紅葉があるのです。かなりの穴場ですよ。

見頃は11月25日頃とまだまだ大丈夫。プラス、いよいよ旬のアンコウもおすすめ。ランチで食べられるアンコウ鍋スポットもご紹介します。

黄門さまも愛でた西山荘の紅葉

小さな門に続く生け垣と石畳。門の先には燃えるような紅葉。その様子はまるで京都は嵯峨野の風情。でもここは茨城県常陸太田市。実は水戸黄門こと、2代水戸藩主徳川光圀公の隠居所であった西山荘なのです。

西山荘のメイン、黄門さまの隠居所。引退後の10年を過ごし、この屋敷の寝室で亡くなった。紅葉の木々に囲まれ、山里の風情が漂う。2005年12月4日撮影


隠居所の隣に建つ守護宅の内部は資料室。黄門さまの声も聞けます。
黄門さまは、元禄3(1690)年に家督を譲ると、ここ西山荘に隠棲しました。この場所で、一農民として田畑を耕し、年貢を納めるスローな生活に入ったのです。また自身の念願であった「大日本史」の編纂に生涯を捧げ、元禄13(1700)年12月6日、この西山荘の寝室で生涯を閉じます。

テレビドラマでは諸国を漫遊する黄門さまですが、実際にはこの西山荘で隠居後のほとんどの時間を過ごしました。御殿と呼ばれる屋敷は至って簡素ながら、大名にふさわしい風格を感じさせます。敷地内にはお供の格さんの屋敷跡や、西山荘を守る武士の住まいだった守護宅なども残されています。周囲には池を配し、もみじや孟宗竹がバランスよく植えられ、自然を豊かに感じさせる庭園になっています。

紅葉の盛りは11月23日前後一週間ほど。静けさと真っ赤なもみじに笹の触れあう風音など、どこか京都を感じさせる趣ある庭園で、深まりゆく秋に癒されてみてはいかがでしょう。

<データ>
敷地内のいたるところで見事な紅葉が見られます。
水府明徳会 西山荘
■住所:茨城県常陸太田市新宿町590
■電話:0294-72-1538
■開場時間:9時 ~16時30分 ※入館は閉館の30分前まで。
■休日:10、11月無休 他は毎月・火曜休 祝日の場合は翌日 年末年始
■料金:大人630円
■交通(電車):JR常磐線特急で上野から水戸まで約70分。JR水郡線乗り換え水戸~常陸太田まで約40分。常陸太田駅からタクシ-5分
■交通(車):常磐自動車道日立南太田ICより西山荘まで約30分
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