おいしい牡蠣を育てる志摩半島の海 |
冬の味覚といえばカニ、フグ、アンコウ。そして忘れてならないのが牡蠣です。
牡蠣というと広島や三陸ものが有名ですが、独自の製法と豊かな海が育てるとびきりの牡蠣があるのをご存じですか?
絶対量が少なく、地元でしか味わえない極上牡蠣こそ、三重県志摩・鳥羽の牡蠣なのです。
漁期は10月から3月まで。もっと早くご紹介してもよかったのですが、2月の末から3月の牡蠣は、身が太って大ぶり。手のひらほどの大きさのものがザラ。なのに、冷たい海でしっかりと締まっていて甘みや旨みが最高なのです。
どうです、志摩へ牡蠣食べに出掛けてみませんか?
中山かき養殖場の作業風景。潮の香りがいっぱい |
滅菌安全な的矢牡蠣って知ってます?
志摩半島のなかでも的矢牡蠣は特別です。もともと、この湾には、里山の養分を運び込む清流が流れ込み、大量のプランクトンの発生を促し、美味しい牡蠣が成育されてきました。しかし、「牡蠣はアタルから恐い」と思っている人もいるでしょう。
この的矢湾産の牡蠣は違います。
的矢牡蠣が生まれたのは「佐藤養殖場」。ここの故佐藤忠勇さんが旨みも多いが菌を持っている牡蠣の殺菌技術を開発。牡蠣を生かしたまま、約20時間紫外線殺菌をし、ほぼ無菌状態にすることに成功したのです。この技術のおかげで、おいしくて安全だと的矢の牡蠣は一躍有名になりました。
が、今も養殖は佐藤養殖場ただ一軒で、的矢牡蠣はここの直売と、提携宿でのみ食すことができます。
滅菌牡蠣の技術は志摩半島各地の養殖場に伝授され、今ではいくつもの養殖場でこの殺菌処理した牡蠣を育成しています。
次ページでは養殖場の軒先でとれたて牡蠣を味わえるスポットをご紹介します。