東京国立博物館の秘密の庭園が公開中!
桜といえば上野公園、そのシンボルでもある東京国立博物館。今ここで、秘密の庭園が公開されています。都内で過ごす春の休日、ふだんは見ることのできない素敵なお庭散策で癒されてみませんか。
上野公園の花見の喧噪を抜けて、落ち着いたカフェなどで、ゆったりと穴場の桜を愉しめる、そんな癒し系スポット。
ソメイヨシノをはじめ、オオシマザクラ、ショウフクジザクラ、枝垂れのエドヒガンザクラ、緑がかった花が美しいギョイコウザクラなど、10種類もの桜が次々と開花する秘密の庭園です。
えっ、そんな庭園あったの?という方もいらっしゃるでしょうが、実際に、ガイドが拝見してきました。
東京国立博物館には、向かって右から、東洋館、本館、表慶館、法隆寺宝物館、本館左奥に平成館と5つの展示館があるのですが、秘密の庭園は本館の真裏にある日本庭園。
2006年4月16日まで期間限定で公開されているのです。
東京国立博物館があった地はもともと、徳川家の菩提寺・寛永寺の寺域。本館が建っているあたりは、寛永寺本坊跡にあたり、庭園も寛永寺の庭であったようです。
園内には、いくつもの茶室が移築され、また、中央の池を中心に木々の紅葉が美しい、散策に最適な庭園です。公開中庭園入口(本館と東洋館の間)で庭園マップをいただけます。
このお庭をちょっとご案内しましょう。
<五重塔>
五代将軍・徳川綱吉が法隆寺に奉納したという高さ5メートル70センチの銅製の塔。
小ぶりですが、細部までこだわったスタイルのいい塔。周囲の木々とのバランスが良く、思った以上に大きく感じます。
<六窓庵>
17世紀・慶安年間に、奈良興福寺の慈眼院に建てられた茶室で大和の三茶室と呼ばれたもの。明治8(1875)年に博物館が購入し、移築されました。移送時には船が難破、第二次大戦中は解体疎開など、苦難の茶室ですが、眺めるだけで癒されてくる、不思議な静けさを持っています。(内部の見学不可)
<九条館>
公家の九条家の当主の居室だった建物。京都、東京の九条邸を経て、昭和9(1934)年に博物館に寄贈されたもの。うねりのある昔のガラス戸が素敵です。(内部の見学不可)
本館北側のバルコニー下にはベンチもおかれ、池と染まり始めた木々のうつろいを眺めるのに最高の場所。休日に出かけたのですが、混み合うこともなく、自分のペースで散策を楽しめます。
【庭園公開】
■日時 2006年3月11日~4月16日(10時~16時)
■休館日 月曜日(祝日または振替休日にあたる場合は翌日
■料金 博物館の入館料が必要
平常展 大人420円
特別展は別途
注)天候によっては公開しない場合もあり。
■東京国立博物館 公式サイト
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穴場のカフェ(ココがガイドのお気に入り癒しスポットなんです!)情報をお届けします。