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英語スピーキングテストフォーラム2006(2ページ目)

GTEC/TOEFL/TOEIC/T-SST/Versant/という名だたる英語資格試験が一同に会し、スピーキングテストに焦点を当てたフォーラムが帝京大学で開かれました。競い合う各社のプレゼンに会場は白熱しました。

竹村 和浩

執筆者:竹村 和浩

ビジネス英会話ガイド

各社プレゼンの概要

5社によるプレゼンの競合は、まさに白熱した内容となりました。いずれも巧みな展開で自社の特徴と利点を強調していました。詳細な試験の情報については、各社のHPへのリンクに譲るとして、ここでは、各社のスピーキングテストの特徴を主として取り上げることとします。


GTEC

スピーキングテストフォーラム
benesseコーポレーションの山下仁司氏
GTEC:(Global Test of English Communication)の特徴:タスクベースによる4技能すべての能力を評価するProficiency Test。CBT(Computer Based Test)かつBerlizの特性を活かしたWBT(World Based Test)が大きな特徴となっている。4技能ともE-mailなど実際のビジネスの場面別に出題される。

テスト時間: 約80分

テスト構成:

基本属性・アンケート登録

リスニング   パートA~C 計30問程度(約13分)

リーディング  パートA~C 計30問程度(約24分)

ライティング  パートA~C 計3題   (約26分)

スピーキング パートA~D 計4題   (約12分)


受験場所: 全国のベルリッツ・ランゲージセンター、またはライセンシー締結企業でのコンピュータ受験

受験日時: 随時(いつでも受験可能)

GTEC:Global Test for English


TOEFL-iBT®

スピーキングテストフォーラム
TOEFL-iBT:CIEEの高田幸詩朗氏
TOEFL-iBT®の特徴:インターネット版、TOEFL®テスト。実施運営団体は、TOEICと同じETS(Educational Testing Service)が提供している。英語圏の大学・大学院に留学を目指す人には必須の英語能力試験。世界6,000以上の大学・短大で採用されている。また、従来のTOEFL/CBT/PBTでのストレクチャー〔文法〕部門が廃止になり、「スピーキングセクション」が追加された。全セクションでのNote Taking(メモ)が可能となっているのが特徴。またWritingはタイピングのみ(手書き不可)となっている。

問題数:約17-22題

テスト時間:約190-260分

Reading:60-100分
Listening:60-90分
Speaking:20分
Writing:50分

テスト構成:

リーディング:アカデミックな長文読解問題:3-5題
現行のCBTに類似した問題に加え、新しい出題形式の問題

リスニング:講義形式の問題:4-6題
     複数人数による会話の問題:2-3題
     CBTに類似した問題に加え、新しい出題形式の問題

スピーキング:身近なトピックに関して口頭で答える問題=Independent Task:2題
     読み、聞いた内容に関する質問に口頭で答える問題=Integrated Task(Reading,Listening,Speaking)2題
     聞いた内容に関する質問に口頭で答える問題=Integrated Task(Listening Speaking)2題

ライティング:読み、聞いた内容に関する質問に対し作文する問題=Integrated Task(Reading, Listening, Writing)1題20分
     TWEやCBTのWriting Sectionに類似した問題で、与えられた身近なトピックに関して作文する問題=Independent Task:1題30分

スピーキング採点方法:TOEIC同様、EST認定の採点者が、ランダムに採点する。

TOEFLテストとは?
3種類のTOEFL
TOEFL-iBT


TOEIC-?BC®

スピーキングテストフォーラム
TOEIC:?BCのGary Smith氏
TOEICスピーキングテストの特徴:国際的な職場環境において、効果的に英語でコミュニケーションをするために必要な、話す力を測定。従来のリーディング・リスニングテストに加え、スピーキング・ライティングテストが加わる。ただし、リーディング・リスニングとスピーキング・ライティングは別の日程で行われる。

問題数:計11問

テスト時間:約20分

テスト構成:

音読問題:2問
写真描写問題:1問
応答問題:3問
応答問題:3問
解決策を提案する問題:1問
意見を述べる問題:1問

スピーキング採点方法:トレーニングを受けたETS認定の採点者がオンライン・スコアリング・ネットワークを使ってランダムに採点する。

TOEIC公式ウェブサイト
TOEICスピーキングテスト・ライティングテスト


T-SST

スピーキングテストフォーラム
アルク社・T-SSTの福江友樹氏
T-SSTの特徴:アルク社が実施している、T-SSTは、従来のSSTを電話〔固定電話〕を使って受験できるように進化させたもので、スピーキングのみに特化しているのが最大の特徴です。固定電話、公衆電話からのフリーダイヤルでの受験が可能なため、いつでもどこでも受験が可能です。


テスト時間:1人約15分

テスト構成:

ステージ1:Warm-up and Initial Assesment
ステージ2:Single Picture Description and Follow-up Questions
ステージ3:Role Play and Follow-up Questions
ステージ4:Picture Sequence and Follow-up Questions
ステージ5:Wind-down

スピーキング採点方法:サーバーに録音された回答に評価官がアクセスして評価結果を入力する。

アルクの英語スピーキングテスト


Versant (旧Phone Pass)

スピーキングテストフォーラム
Ordinate Corporation/Harcourt Assemsment,Inc.の鈴木正紀氏
Versant for Englishの特徴:リスニングとスピーキングを同時に試験する。電話もしくはパソコン上でいつでも受験が可能であり、受験から採点まで音声認識技術とコンピューター技術を使って、すべて完全自動なのが大きな特徴である。また、電話での受験のため音声のみの試験となっている。

問題数:計61問

テスト時間:約13分

テスト構成:

パートA:音読:8問
パートB:復唱:16問
パートC:質問:24問
パートD:文の構築:10問
パートE:自由回答式質問:3問

スピーキング採点方法:音声認識技術を使った完全自動客観採点。

Versant :Phone Pass(改名)

スピーキングテストフォーラム
Versantの電話でのデモンストレーションの模様
*同社プレゼンでは、後半、会場にて実際に電話を使ったVersantテストのデモンストレーションが実施されました。時間は短縮バージョンでしたが、試験終了後、数分後にはインターネットホームページ上で結果が表示されました。ちなみに今回のデモンストレーターの成績は、満点でした。このとき、参加者からは思わず拍手とブラボー!の声があがっていました。



最後に、フォーラムのフィナーレと交流会の模様、今後の方向性についてまとめてみました。

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