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高まるプロフェッショナル・イングリッシュの需要 プロフェッショナル英語への道!

プロフェッショナル・イングリッシュをご存知ですか?ビジネス英語の今後を占う、職業別・分野別英語の可能性を探ります!

竹村 和浩

執筆者:竹村 和浩

ビジネス英会話ガイド

プロの英語
様々な分野での専門的英語力の需要が高まる!?

プロフェッショナル・イングリッシュとは何か?

プロフェッショナル・イングリッシュ(Professional English)とは、職業別,専門分野別の英語のことを意味します。主に、ITやエンジニアなどの専門分野など特定の領域で使われる英語を総称しています。

近年グローバル化の進展に伴い、この職業別、専門別の英語力への関心と需要が高まりつつあります。英語で仕事ができるかどうか?これを計る必要に企業が迫られつつあります。
これまでの、英語検定試験や、TOEICなどでは、なかなか、英語で仕事ができるかどうかまでを、正確に把握できないとの見方がある一方、これ以外の確立した尺度は現在のところ存在していないのが現状です。


TOPEC(トーペック)という可能性

去る、11月25日にTOPEC出版記念シンポジウムが開催され、出席してきました。TOPECとは、Test of Professional English Communicationの略で、この職業分野別英語の能力試験を実施しています。現在は、TOPEC Engineeringと、TOPEC ITの2分野での試験を実施していますが、今後は、Financial≪金融≫,Medical≪医学≫,Legal≪法律≫,Sports≪スポーツ≫,Tourism≪観光・旅行≫,Mass media≪マスメディア≫,Fine art≪美術≫などの幅広い分野での検定試験実施が計画されています。
この日、講演された、大河原良雄会長(元駐米大使・財団法人世界平和研究所 理事長)、唐津 一氏(東海大学教授)はじめ錚々たる協会各メンバーのお話を伺い、私ガイドなりのビジネス英語といわゆる「プロフェッショナル・イングリッシュ」なるものの未来を予測してみました。


時代が求める、EGPからESPへの移行

EGPとはEnglish for General Purposes(一般的目的のための英語)のことであり、ESPとはEnglish for Specific Purposes(特定の目的のための英語)のことです。

これまでの英語検定のほとんどは、一般的教養英語(EGP)の素養を測定するものであったのに対し、これからは、特定の目的、つまり、実際に仕事で使用する、分野別の英語(ESP)の能力証明が求められる時代となることは確実です。英検、TOEICなどは、できるだけ学生のうちに卒業し、その次のステップとしての職業専門分野の英語力の客観的な尺度が必要とされることでしょう。

一般的なビジネス英語の分野は今後、一般常識化し、その次のレベル、つまりは、それぞれの専門分野の英語での運用能力が問われる時代になるということです。いわば、ビジネス英語の進化・深化系ともいえる分野の台頭が予測されます。


プロフェッショナル英語の未来

急速に進むグローバル化と、日本の欧米化は、不可避的に様々な分野での英語の使用を余儀なくしてくるものと思われますし、また、単に時代の趨勢(すうせい)として、受け入れるという消極的な意味だけでなく、これからは、日本の世界への貢献という視点から見ても、また、日本からの高度な技術情報発信を積極的に推進していく意味でも、様々な職業や、さらには、文化・芸術の分野での特殊な英語能力の測定が必要とされる時代になると予測されます。


未来は、教育によって可能になる!

日本人自身が極めて自覚が希薄な状況ではありますが、現在も日本の技術力は世界のトップレベルであり、「ゆとり教育」などで高度な科学技術と教養知識の継承者の育成が断絶されない限り、今後も、世界のリーディング・カントリーであり続けることは十分に可能であると考えます。

そのためにも、今後は、適正な形でのカリキュラム教育の復活と、早期かつ長期的視点に基づく現在の遊戯中心の「英会話教育」にかわる、「系統的英語教育」が必要とされてくると思われます。

なぜなら、各専門分野での高度な英語力の育成は、現在の学校英語の授業時間枠では、物理的に全く不可能であるからです。無論学校教育に頼るかどうかという論議は別としても、これには早期・長期英語教育の方法論及び体系の確立を抜きにして発展を考えることは難しいといえます。

将来のあるべきビジネスパーソン/グローバル・エンジニアの姿が明確になれば、そこに到達するためのステップはおのずと明らかになり、何をいつまでに、また、どの時期(発達段階を含む)に何を教えるべきかが明らかになるからです。

個々人の個性と適性を早期に見極め伸ばす仕組みと、必要な人に適切に提供可能な、系統的英語教育プログラムの開発が今後急務の課題となるとガイドは見ています。英語教育を柱とした新しい言語環境が必要になってくるでしょう。


≪関連参考サイト≫

特定非営利活動法人
プロフェッショナル・イングリッシュ・コミュニケーション協会(IPEC)

【その他ガイド記事】
【ビジネス英語講座】
Vol.1「英文電子メールの書き方」
Vol.2「英文FAXの書き方-表書き編-」
Vol.3「初めて選ぶ『英文ビジネス雑誌』」
Vol.4「ビジネス英語単語帳 Vol.1」
Vol.5「英文電子メール表現集Vol.1」
Vol.6「英文ビジネス文書作成の基礎1」
Vol.7「英文履歴書の書き方 基本編1」
Vol.8「英文履歴書の書き方 基本編2」
Vol.9「グッとくる!英文履歴書単語集」
Vol.10「役立つレジュメの英単語-名詞編」
Vol.11「英語プレゼン決めの一言」
Vol.12「英語プレゼンの基本フォーマット」
Vol.13「英語プレゼン切り出しの表現集」
Vol.14「英文電子メール書き出しの一文!」
Vol.15「英語プレゼンR・L発音克服法!」
Vol.16「英語電話応対マニュアルNo.1」
Vol.17「英語電話応対マニュアルNo.2」
Vol.18「会議で使う英語表現集1」
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