英語の引用符とピリオドの位置
英語の引用符とピリオドの位置
さていきなり問題です。次の文章はどちらが正しいでしょうか?
I said, "Shut the door." I said, "Shut the door". |
文末のピリオドの位置に注目!
ピリオドの位置は?
ピリオドの位置にご注意! |
会話文をクォーテーションマークで引用する場合、引用した文章と全体の文章のどちらに(あるいは両方に)ピリオドを打てばいいのでしょう。
先ほどの問題例でいえば、さらにもう1つ選択肢を加え、
I said, "Shut the door." (引用文のみにピリオド)
I said, "Shut the door". (本文のみにピリオド)
I said, "Shut the door.". (引用文と本文の両方にピリオド)
の3通りが答えとして考えられます。
正しい答えは、一番上の「引用文のみにピリオド」です。この規則はピリオドだけでなく、カンマや感嘆符についても成り立ちます。たとえば、
I said, "Shut the door," and she said, "Shut it yourself!"
といった具合です。文章を引用したクォーテーションマークと句読点が重なるとき、句読点はその内側に入れるということを覚えておきましょう。
ピリオドの使い方を間違えてしまうケース
「はいはい、ピリオドなどはクォーテーションマークの内側に入れればいいんでしょ」と闇雲に覚えていると、使い方を間違えてしまうケースがじつはあります。たとえば次の文章はどちらが正しいのでしょう?
His family name is "McDonald." His family name is "McDonald". |
単なる強調ならピリオドは外?内?
国によって異なるピリオドの位置 |
そもそもクォーテーションマークは文章を引用するためだけのものではありません。たとえば文中の語句を強調する場合にも使用します。この強調で使用する場合、クォーテーションマークとピリオドが重なったときには、やはりピリオドはクォーテーションマークの内側に入れるのでしょうか。
たとえば先ほどの問題の
His family name is "McDonald."
His family name is "McDonald".
は、どちらが正しい書き方なのでしょうか。じつはその答えは国によって異なります。アメリカ流なら上の文章、イギリス流なら下の文章が正しい答えです。
参考記事:イギリス英語とアメリカ英語の違いを解説!ごちゃまぜで言ってはダメ
コロンは?シングルとダブルは?
そのほかいくつかの関連した話題をご紹介しましょう。
まず、コロン( : )やセミコロン( ; )がクォーテーションマークと重なる場合には、コロンやセミコロンをクォーテーションマークの後に書きます。
また、クォーテーションマークにはシングルクォーテーションマーク( ' )とダブルクォーテーションマーク( " )がありますが、その使い分けは次の通りです。
上で紹介したような文章の引用や語句の強調にはダブルクォーテーションを使い、シングルクォーテーションは、ダブルクォーテーションですでにくくられた中でさらに引用や強調を行うときに使用します。たとえば、
He said, "I heard someone cried out, 'Help me.'"
(彼は言った「誰かが助けてと叫ぶのを聞いた」)
というように書きます。ただし、イギリスではこのダブルとシングルの役割を入れ替えることがありますので、注意しましょう。
この例文の場合のピリオドの位置ですが、前述のルールに従います。つまり、ここでは彼の言った文章を引用し、さらにその中で誰かが叫んだ文章を引用しています。アメリカでもイギリスでも、文章の引用の場合はピリオドはクォーテーションマークの内側に置くので、ここでは最も内側であるHelp meの直後にピリオドを打っています。
今回はややこしい話になりましたが、ぜひ覚えておいてください。