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今だから知りたい!食の安全を守る資格(2ページ目)

偽装表示・不正表示やメラミン混入事件など、「食の安全」が揺らぐニュースが後を絶たない昨今。「食の安全」が関心を集める今だからこそ、注目したい食品衛生関連資格を確認しておきましょう。

いぬかい はづき

執筆者:いぬかい はづき

仕事に活かせる資格ガイド

まずは、それぞれ「必置義務」のあるメジャーどころの2資格から。

食品衛生管理者

厚生労働省管轄の国家資格。食肉製品、乳製品、食用油脂、添加物などの製造・加工施設で、衛生的で安全な製造が行われているかを監督するための資格で、営業者は対象となる食品製造の施設ごとに、有資格者を配置しなければいけません。
2003年年5月30日に公布された「食品衛生法等の一部を改正する法律」により、従来は食品衛生管理者の設置が不要とされている総合衛生管理製造過程(HACCP)承認施設についても、設置が義務化されました。

医師、歯科医師、薬剤師、獣医師免許取得者、大学などにおいて医学、歯学、薬学、獣医学、畜産学、水産学、農芸化学の課程を修了して卒業した方以外に、厚生労働大臣の登録した食品衛生管理者養成施設において所定の課程を修了するか、高校卒業あるいは同等以上の学力があり、実務経験3年以上、且つ所定の講習会の課程の修了でも取得することができます。


食品衛生責任者

「食品衛生管理者」と非常によく似た名称ですが、こちらは飲食店や食肉販売、魚介類販売、菓子製造業などの営業者に配置が義務付けられている都道府県知事が交付する公的資格。
対象施設における衛生管理、衛生教育、従事者の健康管理など衛生管理全般に責任を持ちます。

調理師、製菓衛生師、食品衛生監視員の資格ホルダーや栄養学、農芸化学等、食品衛生に関係ある学科を修了された方などのほか、各都道府県で行われる養成講習会の受講で取得することができます。


ところで、気になるキーワードが上記にも登場した「HACCP」

従来は、製造された食品の安全性の確認は、最終製品の抜取り検査(微生物の培養検査等)が主流でしたが、昨今の事例が示すように、抜き取り検査だけの場合、危険な食品が、市場に出て食中毒を引き起こす可能性を排除することができません。

これに対してHACCP方式は、原料の入荷から製造・出荷までのすべての工程において、あらかじめ危害を予測し、その危害を防止(予防、消滅、許容レベルまでの減少)するための重要管理点(CCP)を特定して、そのポイントを継続的に監視・記録(モニタリング)し、異常が認められたらすぐに対策を取り解決するので、不良製品の出荷を未然に防ぐことができるシステムです。

国連の国連食糧農業機関(FAO)と世界保健機構(WHO)の合同機関である食品規格(Codex)委員会から発表され、各国にその採用を推奨している国際的に認められたもので、1998年5月10日、HACCP方式を導入する企業へ低利融資や税制上の優遇措置を盛り込んだ「食品の製造過程の管理の高度化に関する臨時措置法(いわゆるHACCP手法支援法)」が5年間の時限法として制定され、その後平成15年6月に更に5年間延長する改正法が公布されています(7月1日施行)。(財団法人食品産業センター:HACCP関連情報データベースより)

関連資格に限らず、HACCPの実務家を養成する動きはちらほら。いくつかご紹介しておきましょう。

社HACCP実践研究会:HACCP実務者養成講座・HACCPセミナー

日本HACCPトレーニングセンター:HACCPコーディネーター
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