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医薬品販売の専門家「登録販売者」とは?(2ページ目)

こまれで薬剤師のみに許可されていた一般用医薬品販売。2009年4月施行の改正薬事法により、新たに薬剤師とは別の医薬品販売専門資格が誕生します。第1回試験も間近な「登録販売者」をご紹介!

いぬかい はづき

執筆者:いぬかい はづき

仕事に活かせる資格ガイド

「登録販売者」ってどんな資格?

「登録販売者」は、れっきとした公的資格。試験は国から委託された各都道府県が実施します。

実は、これまでにも「薬剤師」がいない店舗で一般用医薬品を販売することは可能でした。都道府県が実施する「薬種商販売業認定試験」合格がその条件。
しかし、そもそも開業予定者を対象としており、個人ではなく店舗向け免許だった「薬種商」とは異なり、今回導入される「登録販売者」制度では、一般医薬品販売の免許あが個人に与えられることになりました(これに伴い「薬種商」制度は廃止。ただし、実際の医薬品販売にはこれとは別に「店舗販売業」の許可が必要です)。

既にドラッグストアチェーンなどを中心に大量養成が始まっているほか、新たに医薬品販売参入を目指すコンビニエンスストアなどの異業種でも、有資格者獲得の動きが見られそう。
また、「登録販売者」がいれば、第二類および第三類医薬品販売の店舗販売業の許可を得ることができるので、その気になれば店舗開業も目指せるのも特徴。今後、幅広い層から注目を集めそうです。


「登録販売者」試験ってどんな試験?

試験は、医薬品販売の最前線で購入者に対して情報を提供したり、相談対応をする「登録販売者」にふさわしく、実務的な内容を重視したもの。都道府県ごとの実施のため、格差が出ないよう、厚生労働省のガイドラインを基に作成されます。

◆資格概要◆
試験概要マークシート式筆記試験
(1)医薬品に共通する特性と基本的な知識:20問
(2)人体の働きと医薬品:20問
(3)主な医薬品とその作用:40問
(4)薬事関係法規・制度:20問
(5)医薬品の適正使用・安全対策:20問
※厚生労働省発表のガイドラインを基に各都道府県が試験問題を作成
※7割の正答で合格。ただし3割以下の正解率しかない試験項目がある場合は、全体で7割を満たしていても不合格
受験料13,600円~17,600円(実施地により異なる)
受験資格以下のいずれかに該当する者。
(1)高等学校卒業程度かつ、1年間の実務経験のある者
(2)4年間の実務経験のある者
(3)6年制薬学部又は旧4年制薬学部等の卒業者
上記の者と同等以上の知識経験があると都道府県知事が認めた者
試験日程2008年8月以降(実施地により異なる)
試験会場各地(住所、勤務地問わず)。ただし、合格後は従事する都道府県の知事に登録申請


※参考リンク
既に関連サイトも充実。こちらも参考にしてください。
登録販売者.com
登録販売者を応援する登録販売者のための受験&お仕事情報サイト。勉強法、web問題集も。
有限責任中間法人 日本薬業研修センター:登録販売者試験
医薬業界専門の教育専門機関。共通テキスト・教材を販売しています。
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