「中小企業診断士」の対策
「中小企業診断士」試験の合格率の推移は以下のとおりです。【平成13年度】1次試験:51.3%、2次試験:10.7%
【平成14年度】1次試験:31.7%、2次試験:10.0%
【平成15年度】1次試験:16.2%、2次試験:16.9%
【平成16年度】1次試験:15.7%、2次試験:20.3%
【平成17年度】1次試験:22.2%、2次試験:19.6%
【平成18年度】1次試験:22.3%、2次試験:20.1%
≪対策≫
平成13年度は、中小企業診断士制度が改正され、それまで公的診断の位置づけであった「中小企業診断士」が民間経営コンサルタントへと、その位置づけを変えた変革の年。こうした制度変更直後の試験では合格率は大抵高めになるものの、徐々に難易度が上がっていくというのがよくあるパターン。「中小企業診断士」の場合は、1次試験でこれが顕著です。平成13年度のスタート当初は50%超だった1次試験の合格率が、その後は顕著な低下傾向に。制度改正で8科目から7科目に変更された18年度は、やや上向いたものの、ハードルが高いことに変わりありません。
一方の2次試験の難易度も決して低いとは言えませんが、口述試験は98%以上が合格という実績や、1次試験合格&登録養成機関の講座修了の選択肢もあることを考えると、1次試験対策が大きなカギを握ることがわかります。
さて、その1次試験。合格率からすると、独学派はやや苦戦が予測されるものの、公式サイトで発表されているデータを見る限り、やや意外な結果も。
「税理士・公認会計士など自営業」で23.1%はさすがと言わざるを得ませんが、まさに経営コンサルティングのプロフェッショナルと思われる、「経営コンサルタント」で16.9%、「中小企業支援機関」で16%の合格率。「民間企業」で22.8%、「学生」で18.3%に達していることを考えると、必ずしも実務家有利とも言えなさそう。学習次第で、勝機は十分アリです。
また、科目別の合格率からも興味深い結果が。7科目の内、圧倒的に合格率が低い(つまり難易度が高い)のが「経済学・経済政策」「財務・会計」「中小企業経営・中小企業政策」の3科目です。独学派・スクール派問わず、この3科目をしっかり押さえておくことが必要です。
■過去問&参考書
・LEC中小企業診断士講座:科目ガイド~本試験を体感しよう~
問題数自体は多くはないものの、科目ごとの過去問を体感できる。解説もあり。
・中小企業診断士試験参考書(売れている順番)
おなじみAmazon.co.jpで、まずは売れ筋をチェック。
■独学派のあなたにお薦め
・中小企業診断士・最短合格の受験術
人気の「働きながら1年で中小企業診断士 最短合格の勉強術・時間術」の著者によるサイト。
・中小企業診断士を目指される方へ
1次試験対策に役立つ、暗記項目やキーワードがまとめてある。
・1日1問☆中小企業診断士
1次試験の科目分野から1日1問を、詳しい解説と共に出題(不定期)しているサイト。
・イメージで記憶する!!中小企業診断士への道
実際に1次試験合格を可能にした記憶術を公開。
■通信講座・スクール活用派
法令に関連する資格試験はどれもそうですが、独学では、どうしても最新の情報を追い切れないことも。また、勉強期間が長期間になればなるほど、モチベーションの維持が難しくなるものです。「やっぱり独学では不安」というあなたは、通信講座やスクールを賢く活用して効率的に学習を進めましょう。
人気資格の良いところは、多くのビジネススクールで教育訓練給付の対象講座となっていること。制度を利用すれば費用をぐっと抑えることができます。速習コースなど短期間で学べる講座を利用すれば、期間短縮にも役立ちます。
・教育訓練給付制度[検索システム]
お目当ての「中小企業診断士」講座が教育訓練給付の対象か調べることができます。
なお前述のとおり、1次試験合格者は「中小企業診断士登録養成機関」の講座受講により、「中小企業診断士」としての登録が可能となります。現在のところ、中小企業大学校とは別に、以下の5機関が養成機関として認められています(平成19年8月29日現在)。
学校法人法政大学(大学院イノベーション・マネジメント研究科)
学校法人梅村学園中京大学(大学院ビジネス・イノベーション研究科(MBA))
財団法人社会経済生産性本部(経営コンサルタント養成講座 中小企業診断士コース)
株式会社日本マンパワー(中小企業診断士登録養成課程)
学校法人 栗本学園名古屋商科大学(大学院マネジメント研究科Business Consultantコース(中小企業診断士養成コース))
>>せっかく勉強するのだから、それなりの効果は期待したい。気になる「中小企業診断士」の効果を次ページで解説します!