新試験は受けやすくなる?現行と新試験制度の違い
現行と新試験制度との違いを下記にまとめました!●試験を1回2段階に
≪現行≫
試験は第1次試験(一般的学力の判定)、第2次試験(専門的学識の判定:択一式・論文式)、第3次試験(高度の専門的応用能力の判定)の3段階。
↓
≪新試験≫
・第1次試験を廃止
・現行の第2次試験にあたる「新不動産鑑定士試験」は短答式・択一式と論文式とに分離
・短答式・択一式合格者のみ論文式試験を受験できる
※旧第2次試験合格者は新試験合格者とみなし、実務修習を受ければ資格を取得することができる
●受験資格を撤廃
≪現行≫
・第2次試験受験資格として、大学の一般教養レベルの修了が必要
↓
≪新試験≫
・受験資格なし。誰でも受験することが可能
●不動産鑑定士補資格を廃止
≪現行≫
・第2次試験合格後2年間の実務経験後、登録により不動産鑑定士補に
・不動産鑑定士補として1年間の実務補習後に第3次試験受験、合格後登録により不動産鑑定士に
↓
≪新試験≫
・不動産鑑定士補資格は廃止
・試験合格後、一定の実務修習(期間未定)を経て、登録により不動産鑑定士に
●短答式試験合格は2年間有効
≪現行≫
・短答式試験はなし
↓
≪新試験≫
・短答式試験を導入
・短答式試験合格後論文式試験に不合格の場合も、合格発表日から2年以内であれば短答式試験を免除
※既に不動産鑑定士補資格を取得している場合、地位はそのまま、引き続き現行法における不動産鑑定士補業務を担当することができる
●資格取得期間は最短2年間に
≪現行≫
・不動産鑑定士取得まで、最短4年程度は必要
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≪新試験≫
・不動産鑑定士取得までの最短期間を2年程度に短縮の予定
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受験資格撤廃、取得までの期間短縮など、確かに「受けやすく」なる要素は多数。
とは言え、現在の合格率が新試験制度で劇的に上昇するとは考えられず、依然として難関資格であることは間違いありません。
しかも、これまで受験ができなかった人たちにも門戸を広げる形となる今回の試験改革を受け、受験者数増加は必至。その状態が何年間か続けば、現在の「売り手市場」の需給バランスにも何らかの影響が出てくるかもしれません。
だとしたら、やっぱり狙い目は新試験1年目。新試験は2006年5月実施予定。この1年、がんばってみますか?
=参考リンク=
・国土交通省:不動産取引の円滑化のための地価公示法及び不動産の鑑定評価に関する法律の一部を改正する法律について
・国土交通省:平成18年以降の不動産鑑定士試験について
※2005年3月発行のメールマガジンで、「今年から新試験制度開始」とお伝えしましたが、今年施行されるのは、「資格制度変更」を含む「不動産取引の円滑化のための地価公示法及び不動産の鑑定評価に関する法律の一部を改正する法律」の内、「地価公示法及び不動産の鑑定評価に関する法律」で、資格取得制度の改正関係は2006年2月1日の施行、新試験開始も同年からとなります。お詫びして訂正いたします。