今回は、この10年ほどの「ビジネスパーソンと資格」にまつわる時代の流れを考察し、今後はどうなって行くのか大胆に予測してみたいと思います。
まずはこの10年の傾向から。
▼この10年の傾向
「資格」に関して、重要ポイントを整理するとこんな感じです。
・長引く不況の影響で、「資格」それも「仕事に役立つ資格」への関心が高まった。 ・ネットバブルの到来と崩壊により、ネット系資格に変化が起きた。 |
(1)「仕事に活かせる資格」への関心が高まった。
IT資格のみの調査ですが、こんな結果が出ています。
「IT資格意識調査」
「自分のスキルアップに役立つ」(59.8%) 「自分が身に付けている知識やスキルを客観的に示せる」(49.3%) 「将来のキャリアアップに役立つ」(31.7%) |
つまり、多くの人が「自分のスキルアップに役立つ」「自分が身に付けている知識やスキルを客観的に示せる」「将来のキャリアアップに役立つ」と、自分のキャリアや仕事を踏まえて「資格」を取るようになってきているのです。
「リストラ」に象徴されるように、ビジネスパーソンにとっては厳しい時代だったと言えるでしょう。リストラされないためにも「活かせる」資格を……が合言葉だったのです。
(2)ネットバブルにより、ネット系資格に変化が起きた。
平成13年に「情報処理技術者試験」の区分が再編されました。技術変化や陳腐化に対応しようとしたためですが、それだけ資格ホルダーにとっても変化が大きかったこの10年、ということです。
=参考サイト=
情報処理技術者試験は受験すべきか
90年代後半は、言わずもがなの「ネット」です。
2000年のネットバブル期には、それこそ「ネットでビジネスができるスキルがなければ人に非ず」くらいのムードでした。
いわゆる「ベンダー系」資格も多数でき、ビジネスパーソンにとっても「どの資格が仕事に活かせるのか」を確実に見極めなければならなくなりました。
→次のページで「これから」を占います。