韓国語/季節の韓国語

寂しさ笑い飛ばせ!韓国の「ブラックデー」(2ページ目)

一年中イベント尽くしの韓国は、バレンタインデーでは終わりません。そこで今回は、バレンタインデーと切っても切れないあるイベントについて、取り上げたいと思います。韓国にいれば、寂しくない!

幡野 泉

執筆者:幡野 泉

韓国語ガイド

チャジャンミョンを食べて、寂しさも笑い飛ばそう!

ジャージャー麺
ブラックデーの主役「チャジャンミョン」。そのお味は?
韓国は、4月14日が「ブラックデー(韓国語で블랙 데이/ブレッディ)」。バレンタインデーやホワイトデーにプレゼントを渡しもせず、もらいもせず、という少し寂しい男女が集まって「ジャージャー麺(韓国語で자장면/チャジャンミョン)」を食べる日です。‘ブラック’というのは、チャジャンミョンの黒味噌の色、そして、ホワイト(白)デーに対比するイメージを皮肉っているのです。

しかし、ブラックデーがその名の通り暗~いイメージなのかというと、そうではないのです。むしろ逆で、こんな情けない私たち、俺たちを笑っちゃおうぜ! という明るいノリで集まるのですよ。そう、このブラックデーに合コン(韓国語で미팅/ミーティング)を催して付き合い出すカップルもいるほど。韓国人は、悩みなどがあっても、うちにこもらずに発散する、寂しい人を放っておかない、そんな文化がありますが、このブラックデーもそんな韓国ならではのような気がします。

ちなみに、日本では、ジャージャー麺はそんなにポピュラーな料理ではないように思えますが、韓国では不動の国民的フード。私が初めてチャジャンミョンを食べたのは、韓国に留学して間もない頃。語学学校のクラスの先生が、「みんなに美味しいものをご馳走してあげる!」と、学校近くの中華料理屋さんに連れて行ってくれました。そこで私たちにご馳走してくれたのが、このチャジャンミョンだったのです。どっさり盛られた、真っ黒でギラギラした黒味噌にビックリ! 恐る恐る口にしてみると……、甘くて、脂っこくて、「うっ」と思ったのを覚えています。好き嫌いがほとんどなく、たいてい何でも食べられる私が、このチャジャンミョンは最後まで食べられませんでした。それから、韓国人の友達に「チャジャンミョンを食べに行こう」と誘われ、中華料理店に行っても私は違うものを頼みましたっけ。そんな私を、友人たちは「この美味しさが何で分からないんだろう」という不思議そうな目で見ていました。

さて、このブラックデーに集う友達もいなく、出会いがなかったさらに寂しい人は、5月14日にカレーを食べなければいけない、というイベント!?も。その名こそ「イエローデー」。そう、カレーの色にちなんでいるのですが、「警告!~イエローカード」という意味もあるのかもしれません。本当に、韓国人のイベント好きには頭が下がります。

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