韓国語/季節の韓国語

黄金のブタ年とは!? 豚に恋い焦がれる韓国(2ページ目)

韓国ではいま、今年のブタ年(亥年)が600年に一度しか巡ってこない「黄金のブタ年」だと、一大ブームになっています。いったい何なのでしょう? 韓国人の豚に対するイメージから見てみる必要がありそうですよ。

幡野 泉

執筆者:幡野 泉

韓国語ガイド

「황금돼지해-黄金のブタ年」とは?

黄金のブタ
「黄金のブタ年」で、空前のベビーブーム到来!?
今年、韓国はブタ年(日本では亥年)です。そもそも、干支(えと)というのは、十干(じゅっかん→甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸)と十二支(じゅうにし→子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥)を組み合わせたものです。十干は、10年でぐるっと一回り、十二支は、12年でぐるっと一回り……、ということは、自分が生まれた年とまったく同じ干支は、自分が60歳の年にやってくることになりますね。これぞ、「還暦」。韓国語では、「환갑(ファンガプ/還干)」です。

今年は、十干の中の「丁」、十二支の中の「亥(いのしし、ブタ)」、で「丁亥年」です。韓国語では、「정해년(チョンヘニョン/丁亥年)」。「丁」は、炎、灯火という意味を持つので、韓国では「붉은돼지해(プルグン テジヘ/赤いブタ年)」とも言われています。

さてそこで、なぜそれが「‘黄金の’ブタ年」になったのか、60年に一度ではなく、600年に一度! になったのかは……、ごめんなさい、諸説諸々で残念ながら断言できないのです。「中国で生まれた俗説が韓国に流れ込んできたらしい」、「陰陽五行と干支を組み合わせると600年に一度になるらしい」、「去年、쌍춘년(サンチュンニョン/雙春年-立春が2回訪れる年との俗説)で、結婚ブームだったことに便乗した企業戦略にすぎないのでは」など、様々な諸説がインターネットの掲示板などを賑わせています。

以前、記事で紹介した「ペペロデー」など、とにかくイベント好きな韓国人。巷(ちまた)では、黄金のブタ関連商品で溢れています(「黄金の豚のマーケティング(中央日報)」、「黄金の豚バラ三枚肉(朝鮮日報)」)。また、この縁起の良い2007年に「黄金のブタ年のベビー」を授かろうと、ベビー関連業界も好況のようです。いくら企業戦略だとしても、晩婚化、出生率の低下に悩む韓国に明るい話題をもたらしてくれているのは確かなよう。根拠がはっきりしなく、ちょっとがっかりした筆者ではありますが、韓国に行ったら黄金のブタグッズとか、買ってしまうんだろうなー、なんて思っています。

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