【気象予報士とは?】
平成5年に改正された気象業務法により、気象予報業務を行う者はこの資格を持っていなければならないことになりました。一種の業務独占資格ですね。それまでは気象予報は全部気象庁が行っていましたから、民間に気象予報業務を開放する一種の規制緩和といえるでしょう。気象庁は、大規模で大局的な予報をします。気象予報士は、企業の要請を受けたりして、局地的な気象予報等の業務を行います。
よく誤解されるようですが、テレビに出ているお天気キャスターは、気象予報士である必要はありません。ただし、この資格を持っている人が多いと思われます。
【気象予報士になるには?】
気象予報士になるには、試験に合格しなければなりません。試験は毎年2回行われ、平成14年度は以下のような日程になっています。
申込 | 6月17日~7月5日 | 11月11日~11月29日 |
試験 | 8月25日(日曜日) | 2003年1月26日(日曜日) |
合格発表 | 10月4日 | 2003年3月7日 |
なぜか毎年、申込期間が非常に短くなっています(1週間しかない)。
【気象予報士試験】
受験資格はありません。年齢制限もありません。
試験は午前と午後に分かれており、午前は学科、午後は実技試験があります。でも、実技試験といっても、記述式になっています。
試験範囲は、一般知識と専門知識からなり、気象学の知識全般(大気の構造、気候変動など)と、気象予測の知識(気象観測、数値予報、気象災害など)から出題されます。
大気圧、水滴の落下速度などちょっとした計算問題も出題されますので、丸暗記だけでは合格はおぼつかない試験です。
【合格率】
2002年1月27日に行われた第17回試験での合格率はわずかに5.3%。総受験者3962名に対して、合格者はわずかに211名。ネット上での合格発表では、全ての合格者の受験番号が掲載されるほどです。
1994年の第1回目は、合格率は18%でしたから、合格率は大きく下がっていると言えます。
【気象予報士資格を取得すると】
気象予報士は、現在全国で約3000人と言われています。意外と少ないと思いませんか?全ての人が気象予報だけで生計を立てているとは思えませんが、気象予報会社に勤務して、予報の仕事をしている人もたくさん居ると思われます。お天気キャスターを目指すためにこの資格を取得するというのも立派な動機だと思います。現実にそうして有名人になった人も何人も居ます。
気象予報士の受験者は、開始当初の1994年から比べて約1.5倍に増えています。でも合格者総数は、500人から200人へと大きく減少しています。持っている人が少ないという事はそれだけ希少価値があるということです。
あまり教本も出ていませんし、有名な資格ではありませんが、気象予報という業務を行うためには不可欠の資格という意味で、将来有望な資格の一つと思われます。
【気象予報士試験の主催団体】
主催しているのは、(財)気象業務支援センターです。ここにリンクがあります
【気象予報士試験のお勉強サイト】
まだ少ないのですが、お勉強サイトもあります。こちらをご参照下さい。