「英検は無くなるの?」

文部科学省が所轄公益法人が実施する技能検定の認定制度全廃を表明。

 一部マスコミが2001年8月末に報じた記事をめぐって、資格の世界にも静かな波紋が広がっています。文部科学省が認定する試験といえば真っ先に思い浮かぶのが「英検」です。
 「英検」といえば、毎年何万人もが受験する巨大資格。これが無くなるとしたら、いくら代わりの英語検定試験が沢山あるからといっても影響は甚大だと思われます。本当に無くなってしまうのでしょうか?無くなるとしたらいつなのでしょうか?そもそも理由は?今日はこの疑惑について追求してみたいと思います。


 事の発端は、政府の行革推進事務局が「国の責任で技能審査を行っているかのような誤解を与える」などと指摘。省庁のお墨付き検定については原則廃止の方針を打ち出したことによります。
 かねてから、旧文部省の官僚が天下り先としてこれら資格検定試験を行う公益法人を利用しているとの批判もあり、今回は抵抗できなかったというのが実情のようです。
 確かに、国のお墨付きを与える見かえりにOBの天下りを求めるような構造があるとしたら、検定試験を受ける側としても正してもらいたいと思います。しかし、検定試験には、学習の意欲を高める・自分のレベルを客観的に認証してもらえるなどいいことも沢山あります。ただちに全廃してもらうのも困ると思うのです。
 文部科学省によると2005年度末をめどに廃止の準備を進めているそうです。これが本当なら以下の資格試験は近々廃止されることになります。
 ・実用英語検定
 ・工業英語検定
 ・実用フランス語検定
 ・秘書検定
 ・レタリング
 ・デジタル技術検定
 ・レース編物検定
 ・家庭料理検定
 ・硬筆書写検定
 ・漢字能力検定
 ・ファッションコーディネート色彩能力検定
  他

 確かに、一部の検定試験には首を傾げたくなるようなものもあり、筆者のサイトでもわざと取り上げていないものもあります。しかし、全部がそうではないのです。
 例えば、実用英語検定や実用フランス語検定、漢字能力検定、秘書検定など一般企業でも社会人が所有する資格として立派に認められているものがあります。

 この報道を受けて、(財)日本英語検定協会は記者会見を開き、「英検は無くならない」と発表しました。
 無くなるのは「文部科学省認定」のお墨付きなのであり、検定試験自体をすぐに無くす必要はないのです。TOEICのようにこのお墨付きが無くても企業や学生から圧倒的支持を受けている資格試験がある反面、国家資格であるかのように誤信させることで存続を図ろうとする試験があるとしたらそれはご退場願いたいということなのでしょう。
 お墨付きが無くなった途端に、受験者が減り、検定制度自体が成り立たなくなる資格試験は確かに出てくるでしょう。
 むしろそういう資格試験はなくなってもらっても良いのではないでしょうか?
 今後は、本当に社会から必要とされる検定試験は残り、そうでないものは淘汰されてゆくことになります。筆者はそれで良いと思うのです。

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