アルザス地方のコルマール!地方色豊かなフランスの中の小さなドイツ
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運河を走るゴンドラの発着点 |
アルザス地方といえば、フランスの最東端に位置するドイツとの国境の地方。かつてはドイツ領になったり、フランス領になったりと複雑な歴史を経て現在に至ります。そのせいか、ドイツ風の街並が広がり、表示もドイツ語に近いアルザス語が併記されていたりと、フランスにいながらにしてドイツの文化を感じる事ができます。この地方はクリスマスの時期のマルシェが有名ですが、春から夏にかけても非常に美しく、日も長くなるので散策するのに最適な時期。今回はアルザス地方の中の小さな街、
コルマールをご紹介します。
※1ユーロ=約120円(2019年9月24日現在)
パリから3時間、アルザス地方の小さな町 コルマールの観光スポット
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駅から街の中心へは徒歩で約15分ほど |
パリからコルマールへは、TGVで約3時間弱。アルザス地方の中心都市ストラスブールと比べると小さく、のどかな雰囲気です。街の中心である
Place des Martyrs de la Resistance(マルティーユ・ドゥ・ラ・レジスタンス広場)には観光案内所や美術館、スーパー・モノプリ、トラムの発着所などが集まっているので、着いたらまずここに行って情報をゲットしましょう。
コルマールの観光名所の一つ、ウンターリンデン美術館
コルマールで一番有名な
Musee d'Unterlinden(ウンターリンデン美術館)は、宗教画に興味のある人は是非訪れておきたいところ。イーゼンハイム祭壇画という、有名なキリストの絵が展示してあります。
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Musee d'Unterlinden
コルマール観光の中心、旧市街
街の中心の広場から運河に沿って歩いて行くと、木組みの家が並ぶ旧市街に到着します。旧税関広場から北側ではお土産屋さんが並び、アルザス地方のワインやクッキーなどのお菓子、シュークルートの瓶詰めなどを買うことができます。
歴史を感じるプフィスタの家
旧税関広場からほど近い場所にある
プフィスタの家は、建造が1537年とその歴史の古さに思わず息をのみます。天井の屋根のうろこのような形状は、古いアルザス建築の特徴でもあります。
少し道を外れたところには市民の憩いの場所が
旧税関広場周辺は、メインストリートからちょっと入った道に地元の人が集まるようなカフェがたくさんあります。開いているのかいないのか、わからないところもご愛嬌です。
旧税関広場の南側には、カフェのテラスが並びとても賑やか
旧税関広場の南側には、運河が走る横でたくさんのカフェがテラスを出していて、観光客も地元民も集まる最も賑やかな場所となっています。サンドイッチ屋やパン屋もあり、食に困ったらココへ来るのが正解。
アルザス地方ならではのデコラディブな看板がいくつも
アルザス地方には、このように凝ったデザインの看板があちこちにあり、よく見てみると非常に繊細なつくりになっています。クラシックなタイプのものからモダンなものまで幅広く、どれを見ても飽きる事がありません。
街を走る雰囲気満点のトラム
コルマールは小さな街ですので全てのスポットは歩いてまわれますが、トラムに乗って移動すれば、より一層アルザス気分を盛り上げてくれそうです。発着はウンテーリンデン美術館前のクレベール通りから30分おきで、所要時間35分。料金は大人一人6.5ユーロ(約850円)です。
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■TOURIST TRAIN
- 所要時間:35分
- 料金:6.5ユーロ(約850円)
コルマール観光の中心、プティット・ヴニーズ(小さなヴェニス)
旧税関広場から西に移動すると、コルマールの写真撮影スポット、
プティット・ヴニーズに到着します。川沿いにあるテラス付きのレストランで食事するもよし、運河を行くゴンドラをしばし眺めるもよし、です。
アルザス名物、タルト・フランベのタルティーヌ
アルザス地方には、シュークルートをはじめとした独自の食文化がありますが、コルマールでは
タルト・フランベ(アルザス語でフラメンキッシュ)が名物のよう。レストランやカフェでは必ずメニューの中にあります。軽く食べたいときは、このようなタルティーヌタイプのタルト・フランベ(5ユーロ前後)がおすすめ。羊と牛のチーズが二層になっていて、なかなか食べごたえがあります。
行列のできるジェラート屋
旧税関広場から北に走るrue des Marchands(マルシャン通り)で行列ができているジェラート屋さんを発見。暑い日の観光には、アイスは欠かせませんね。こってりとした味がやみつきになりそうなキャラメル味のアイスは、とっても美味!これで1ボウル1.3ユーロ(約200円)というリーズナブルさは、コルマールならではです。
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■Glacier Gelatissimo
- 所在地:6, rue des Marchands 68000 Colmar
- 電話:03 89 29 04 26
- 値段:コーン1ボウル 2ユーロ(約260円)~
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のどかな雰囲気のポワソネリ通り |
旧税関広場から更に南に進むと、ポワソネリ通り(魚屋通りという意味)に着きます。穏やかな流れのイル川を行くゴンドラを眺めながらゆっくりと散策して下さい。ブルーやピンクのパステルカラーの街並は、他の地域と比べて明るく楽しい雰囲気になっています。
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コルマールの家には色とりどりのゼラニウムが飾られている |
中にはフラワーボックスを飾る家も
コルマールの民家の窓や入口には必ずといっていいほどゼラニウムが飾られています。もちろん水辺や公園にもたくさんの花が咲いています。季節の花を楽しめるのも、初夏ならではですね。
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素朴なクロスがたくさんのお土産屋さん |
ポワソネリ通り沿いに、ぽつりと佇む小さなお土産屋さんには、様々な柄のクロスが並んでいました。地方ならではの、素朴な、ちょっと田舎っぽいテイストが愛らしいですね。
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コルマール名物、タルト・フランベ |
この一見ピザのような風体の食べ物が、コルマール名物
タルト・フランベ(アルザス語でフラメンキッシュ)です。下の生地はピザと違って、タルト地を薄くして焼いたものなので、サクサク感がたまりません。トッピングは、チーズ、玉ねぎ、ベーコンとシンプルですが、バターの焦げた味とあいまって香ばしさが広がります。アルザス名物のビールと一緒に是非お試しを。
■タルト・フランベ・グラチネ 10ユーロ(約1300円)~
コルマールのホテル
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古い歴史を持つラ・メゾン・デ・テット(頭の家) |
新市街の中でひときわ古い歴史を持つ建物が、ラ・メゾン・デ・テット(日本語で頭の家という意味)。その名の通り、建物の内外に頭の彫刻が多く施されています。17世紀から現存するこの歴史的建造物は、現在はレストラン兼ホテルとなっています。
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アルザスらしい暖かみのあるホテルの室内 |
ラ・メゾン・デ・テットのホテルは全部で21室。木を基調とした暖かみのあるインテリアが旅の疲れを癒してくれます。全ての客室からは外の街並や中庭が望め、シチュエーションも最高です。
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豪華な朝食は時間をかけて堪能しよう |
このホテルのもう一つの魅力は、朝食です。3種類のパンと、カフェ(オレ)か紅茶、ジュース、デザート。何より美味しいのがシャルキュトリ(ハム・サラミ類)とフロマージュ(チーズ)。とくにフロマージュはテーブルに盛られた数十種類の中から好きなものを切り分けてもらえます。青カビものでも全くクセがなくこくのある味わいがやみつきに。至福の時間です。
■L
a Maison des Tetes
■TGVや周遊パスは日本語で予約できるレイルヨーロッパで
【参考サイト】
アルザスの中心、ストラスブールは「
ドイツ国境の地アルザス ストラスブール編」にて紹介しています。ぜひご覧ください!
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