フランスと言えば何? 連想されるイメージランキング10
ポータルサイトgooで発表されている「フランスといえば思い浮かぶものランキング」。確かに、これなくしてフランスは語れない……と思うもの(人)から、ちょっと意外なあんなものまで……。集計されたトップ10のホントのところを解説します!第10位 フランスパン
日本でフランスパンといえば、大体があの細長い、外が固くパリパリしたパンのことを指すのだと思われます。フランスではそれを「バゲット」と呼び、フランスパンと呼ばれるものは存在しません(パリ祭みたいなものですね。)。より細いパンは「フルート」と呼ばれ、細長パンにも種類があるのです。
ちなみに、バゲット同様フランスのパンで知られるクロワッサンやパン・オ・ショコラなどのパイ状のパンはまとめて「ヴィエノワズリ」と呼ばれ、やはりフランスのパンの代表として親しまれています。
また毎年4月には、パリのバゲットコンクールが行われ、フランプリ受賞者はその1年、大統領府にバゲットを提供するという栄誉が与えられます。焼き方から味、食感、香り、形と細かく審査され、ベスト10が発表され、上位店はいつも多くのお客さんで賑わっています。
【参考サイト】
パリ バゲットグランプリ2018
第9位 フランス革命
フランス人にとっても、フランス革命は歴史上の数あるイベントの中でも最も重要な事件として考えられています。実際フランスの学校の歴史の授業では、フランス革命の所は非常に時間をさいて重点的に勉強させられるそうです。
太陽王ルイ14世をピークに、フランス国王は贅を尽くしまくった結果民衆の反感を買い、1789年、当時権力の象徴であったバスティーユ牢獄(現バスティーユ広場)を民衆が占拠し、フランス革命が勃発。その4年後には、現コンコルド広場にてルイ16世とその妻マリー・アントワネットがギロチンにて処刑された事はあまりにも有名な話ですね。
第8位 フランス料理
フランス料理といえば、前菜、メイン、デザートと一通りのコースを思い浮かべるのではないでしょうか? でも実際は、家庭で作れる簡単な料理から、3つ星レストランのコースまで、フランス料理にはバリエーションがあります。
お高めのレストランで食べるフルコースの場合。まずシャンパンなど、食前酒を頼みます。最初にアミューズ・ブーシュ(簡単なお通しのようなもの)、前菜、スープ、 魚料理 、肉料理と続き(メインに合わせてワインもオーダー)、チーズ、デザート、焼き菓子(プティ・フール)とともに頂くカフェもしくは紅茶で締めます。もちろんお酒が飲めない方は、ワインの代わりに炭酸水やミネラル・ウォーターをオーダーすればOK。
フレンチのフルコースは、ご覧のとおり内容も濃く量もハンパではありません。前後の食事は一食ずつ抜くくらいの覚悟で望んだほうがいいかもしれません。
いわゆる普通のレストランでの食事は、前菜、メイン(肉か魚)、デザートの3皿食べるのが一般的。とはいえ3皿しっかり食べるのはディナーである場合が多く、昼は前菜とメイン、もしくはメインとデザートの2皿にする人が多いです。食後のカフェもお好みでオーダーします。
もっとカジュアルになると、メインやサラダなどの一皿のみを頂くという形式。メインの肉か魚に多めの野菜の付け合わせがついたり、サラダにはポテトや肉が入っていたりと、食事所では必ずついてくるパンとともに一皿で充分満足できる内容とボリュームでないと、ですが。
【参考記事】
パリジェンヌ的外食、カフェめしのすすめ(All About)
フランス料理
【参考サイト】
ミシュランガイド フランス
第7位 ファッション
毎年秋と春の年2回パリで行われるパリコレは、世界中のファッション関係者が集まり、ファッションの都パリという印象を与えるビッグイベント。パリとファッションを結びつけるのは、このパリコレによるところが大きいのではないでしょうか。
というのも、普通のパリジャン、パリジェンヌは、それほどおしゃれに気を使っているわけではないからです。むしろ東京イット(フランスではこう呼びます)のほうが服装には気を使っているかも。
パリっ子は一言で言えば「コンサバ」。モノトーンが基本ですし、シンプル・イズ・ベストと考える人も多いです。結果おしゃれなパリジェンヌは、エレガントですっきりとしている印象の人が多く、そんな人を見つけると日本ではなかなかお目にかかれないセンスを感じます。
【参考記事】
フランス生まれの有名ブランド10選
【参考サイト】
フランス服飾連盟(仏語・英語)
スケジュールなど
第6位 ナポレオン
意外!という感じです。あまりにも有名なこの伝説的人物は、きっとナポレオン自体に加え、イメージやキャラクターとして広く知れ渡っているのではないかと想像します(例えばお酒の名称に使われたり……)。
フランス人にとってもナポレオンは特別な存在であり、ヒーロー/英雄の代名詞として考えられています。これは、ナポレオンの出身が貴族ではなく、軍人として身分を超えて天下を取ったというエピソードがロマンを感じさせるのでしょう。初代フランス皇帝として独裁政治へと暴走し、結果島流しの刑に処せられますが、そこから脱出し、再びパリで百日天下をとったという話も有名ですね。彼の生涯のエピソードとしては興味深く今でも語り継がれていますが、政治家としての評価はあまり高くないそうです。
第5位 美術館
パリには140以上、フランス全体になると1000以上もの美術館があるそうです。まさに美術館の宝庫。公立/私立、規模、テーマ、アーティストとバリエーションも豊富です。
ルーブル美術館やオルセー美術館などは規模も大きく、世界中に名が知れ渡ってますね。
パリでは、ここ数年で新しい美術館のオープンやリニューアルが続いています。世界の原子文明をテーマにしたエッフェル塔近くのケ・ブランリー美術館や、エッフェル塔ビュースポットでも有名なシャイヨ宮の一角にある建築遺産美術館など、テーマを絞った美術館が話題に。またマレ地区にある人気のピカソ美術館が5年間の改修工事を経てリニューアルオープンし、多くの人が訪れています。
【参考記事】
美の殿堂、ルーブル美術館 裏ワザガイド(All About)
生まれ変わったオランジュリー美術館(All About)
ココは行っとこ!パリのメジャー系美術館(All About)
【参考サイト】
ケ・ブランリー美術館公式サイト(英語・仏語)
建築遺産美術館公式サイト(仏語)
ピカソ美術館公式サイト(英語・仏語)
第4位 ベルサイユ宮殿
絶対王政時代の国王の富と権力の象徴であるヴェルサイユ宮殿。宮殿の中の王や王妃の寝室やサロンと、パリのマレにあるカルナヴァレ美術館(パリの歴史資料館)にある処刑前にマリー・アントワネットが住んでいた部屋とを見比べてみると、その格差に驚く事間違いなしです。
【参考記事】
豪華絢爛!パリから行くヴェルサイユ宮殿(All About)
【参考サイト】
ベルサイユ宮殿公式サイト(仏語・英語)
第3位 ワイン
日本でも人気のワイン。フランスでは、ワインのない人生は考えられないほど……というのは大げさですが、飲める人ならディナーはもちろん、ランチでも(仕事の日でも)軽く一杯という感覚で、日常的に飲まれています。
赤、白、ロゼ、シャンパン……それぞれの種類の中でも作られた時期や地方により味も様々。それがワインの魅力なのかもしれません。フランスのスーパーでは、1本2ユーロ代から買え、6ユーロ以上なら味も悪くないと教わりました。フランスに来たら、ワインを飲まない手はありませんね。
ちなみに、フランスではあまり人気のない、もうすぐ解禁のボジョレ・ヌーボー、今年はどんな味に仕上がっているでしょうか?
【参考記事】
解禁!パリ流ボジョレ・ヌーボーの楽しみ方(All About)
第2位 凱旋門
シャンゼリゼ大通りの西端に位置する凱旋門は、ナポレオンがフランス軍の勝利を記念して建設を命じたモニュメント。皮肉な事にナポレオンはこの門の完成を見ずしてこの世を去りましたが……。
シャンゼリゼ通りと合わせて、この周辺は一大観光スポットとなっています。
ちなみに、この凱旋門のある広場は、ここから12もの道が放射状に伸びていて、その形からエトワール(星)広場と呼ばれています。
【参考記事】
エッフェル塔だけじゃない!パリのパノラマ(All About)
【参考サイト】
凱旋門公式サイト(仏語・英語)
第1位 エッフェル塔
パリそしてフランスの象徴エッフェル塔が第1位です! エッフェル塔は、パリに来たら一度は登ってみたい場所。1889年のパリ万博のために建設され、100歳を超えました。完成当時はあまりにモダンすぎるその姿ゆえに物議を醸したと言われていますが、今ではエッフェル塔なしのパリは考えられないほど。夜になると、毎時間の0分から10分間ほど、塔全体が光によってスパークリングする演出が見られ、その美しさは感動的です。
【参考記事】
エッフェル塔だけじゃない!パリのパノラマ(All About)
【参考サイト】
エッフェル塔 日本語サイト
さて、みなさんの思い浮かべるフランスのキーワードはランクインしていましたか? ガイド個人としては、トリコロール、カフェ、エッフェル塔といったところでしょうか。フランスという一つの国名から色々な連想が出てくるのは面白いですね。改めて、フランスという国にはたくさんの歴史や文化、遺産があるのだなぁと実感しました。