世界最大級のルーブル美術館

ルーブル

ガラスのピラミッドが目印のルーブル美術館 (c) Paris Tourist Office - Photographe : Amelie Dupont - Architecte : Ieoh Ming Pei

アメリカのメトロポリタン美術館、ロシアのエルミタージュ美術館とともに世界三大美術館の一つに数えられるルーブル美術館。パリの中心に位置し、元はチュイルリー庭園とともに国王の宮殿であった建物がそのまま美術館に利用されているという歴史もあることから、年間800万人の訪問者数を誇るパリ、フランスで最も多くの観光客が訪れるスポットとなっています。

世界一有名な絵画とされているダ・ヴィンチ作のモナリザや、古代ギリシャ彫刻ミロのビーナスなど、誰もが一度は目にしたことがある超有名作品が揃い、美術に特に関心のない人でも、パリに来たからには絶対に訪れたいマストスポット。それだけに、事前にしっかり予習し情報収集して効率的に回りたいところです。

<目次> ※1ユーロ=約136円(2018年1月21日現在)

ルーブルの歴史

大作が揃うフランス絵画の展示室

大作が揃うフランス絵画の展示室

ルーブル美術館は元々国王所有の城であり宮殿でした。中世の国王フィリップ2世が英国からの脅威に備え、パリの中心に新しいルーブル宮殿を築きます。しかしその後17世紀にルイ14世によりパリ郊外にベルサイユ宮殿が建設されると、ルーブル宮殿の勢力は急速に失われていきます。

そして1789年のフランス革命で当時の国王ルイ16世がべルサイユからチュイルリーに連れ戻され、処刑されるまでの約3年間をここで過ごし、その間は宮殿と議会が共存する形に。その後1793年に宮殿の一部で中央芸術博物館として一般に公開され、これがルーブルの美術館としての始まりとなります。

ガラスのピラミッド

ピラミッド

ルーブル美術館のランドマーク (c) Paris Tourist Office - Photographe : Marc Verhille - Architecte : Ieoh Ming Pei

ルーブル美術館はコの字型の建物になっており、中心にはガラスのピラミッドがそびえ立ちます。このピラミッドは今ではルーブル美術館のシンボル的な存在になっていますが、建設当時は賛否両論あったそうです。

ミッテラン大統領時代、ルーブル美術館を拡大する「グラン・ルーブル」計画の一環として、常に大混雑していたルーブル美術館の入口をリニューアルすることに。設計を担当したのは中国系アメリカ人建築家のイオ・ミン・ペイ氏。ピラミッドという世界最古の建築物の一つをモチーフにするとともに、ガラスにすることにより、自然光が地下2階のエントランスまで差し込むような設計になっています。

ルーブル美術館の構成と内容

太陽光が差し込む彫刻の展示室

太陽光が差し込む彫刻の展示室

4フロアにわたる広大な空間に計30万点を越える作品を所蔵しているルーブル美術館。その内容は、紀元前7000年にまで遡る中近東の古代文明美術、古代エジプト美術、ヨーロッパ三 大文明美術、中世から19世紀のヨーロッパ絵画、彫刻、そして全時代の(ヨーロッパ/フランスの)工芸品、イスラム美術と時代も地域も幅広い美術作品を扱っています。

とにかく広くて作品数も膨大なので、1つ1つをじっくり見ていたら1日で終えるのは不可能。でも、効率よくポイントを押さえて回れば、数時間で鑑賞することができます。

地下1階から地上3階までの計4フロアで構成された美術館はコの字型の構造で、各部分は北のリシュリュー翼、東のシュリー翼、南のドノン翼と呼ばれています。

地下フロアでは彫刻作品、1階は古代美術、2階では工芸品とイタリア、スペイン、フランスの絵画と古代美術、最上階の3階では14世紀以降のフランス、ドイツ、フランドル、オランダ絵画が中心となっています。

【参考サイト】
ルーブル美術館のインタラクティブマップ

ルーブル美術館のおもな作品

有名な作品はおさえたい!

有名な作品はおさえたい!

教科書で一度は目にしたことのある作品が豊富に揃っているルーブル美術館の中でも絶対に見逃せない作品は以下の通り。特別に思い入れのある作品や時代がある場合は別として、とりあえず有名な作品を見ておきたいというミーハー派は2階を、絵画や美術に特に興味がある人は2階と3階を中心に見るとよいでしょう。

有名作品が集まる2階には、世界一有名な絵画と言われているレオナルド・ダ・ヴィンチ作の『モナ リザ』をはじめ、ジャック=ルイ・ダヴィッド作の『ナポレオン一世の戴冠式と皇妃ジョゼフィーヌの戴冠』、ウジェーヌ・ドラクロワ作の『民衆を導く自由の女神』などの絵画や、頭部のない翼の彫刻『サモトラケのニケ』などがあり、いずれもお馴染みの作品ですね。
各展示室に置いてある解説カードは日本語もある

各展示室に置いてある解説カードは日本語もある

ちなみに 各展示室には作品の解説カードが設置してあります。日本語も揃っているので、気になった作品はここでより理解を深めることができます。

もちろん、作品名をメモっておいて、後で公式サイトでゆっくり復習するのもアリです。こちらの公式サイトでは、日本語で全ての作品の解説あり、全ての展示室の鑑賞がネット上でできてしまうバーチャルツアーありと超スグレモノ。できれば、訪問前にどこにどの作品があるかなどの予習をしておくと、より効率良く動くことができるでしょう。もちろん、ルーブル美術館に行く予定がない人でも楽しめるように作ってあるところがさすがです。

■1階
  • 彫刻:ハンムラビ法典、マグダレナのマリア
2階
  • 彫刻:ミロのビーナス、サモトラケのニケ
  • イタリア絵画:モナ リザ
  • フランス絵画:ナポレオンの戴冠式、民衆を導く自由の女神、オダリスク
■3階
  • オランダ絵画:レースを編む女
  • フランス絵画:ガブリエル・デストレとその姉妹ビヤール公爵夫人とみなされる肖像、ダイヤのエースを持ついかさま師

効率よく回る裏ワザ

リオン口穴場の入口は現在閉鎖中

リオン口穴場の入口は現在閉鎖中

ルーブル美術館は世界中から観光客が集まることもあり、常に混雑が予想されます。限られた時間を少しでも節約し、効率よく見学ができるポイントを以下にまとめました。

  • 平日の午前中は比較的空いているので狙い目
  • チケットはあらかじめ券売機(リヴォリ通り99番地から入った正面に設置、現金とカードが使える)で購入するとスムーズ
  • 入口で入手できる館内マップ(日本語あり)で鑑賞を始める前に見逃せない作品をあらかじめチェックしておく
  • 大きな美術館鑑賞は意外と体力を消耗するので、集中力のある始めのうちに重要な作品を見ておくのがおすすめ
館内マップでは時代や分野ごとに色分けされ、有名な作品は写真入りで表示されています。とにかく広いルーブルですから、見忘れてしまった場合引き返すのも一苦労。それぞれのフロア、見学室で見るべき作品は見学を始める前にしっかりとチェックし、行きこぼしのないようにしましょう。

入場料無料のお得情報

ルーブル美術館の入場料は通常大人15ユーロですが、10月から3月までの毎月第一日曜日と革命記念日の7月14日は無料で入場することができます(企画展を除く)。ただし、無料開放日は大変な混雑が予想されるので、午前中に入場するなどの工夫が必要です。

充実した内容の企画展にも注目

ルーブル

古代美術の企画展も多い (c) Paris Tourist Office - Photographe : Amelie Dupont

ルーブル美術館では、3階の特別展示室にて常設展とは別の期間限定の企画展が開催されています。過去には古代エジプト展や祭壇画展など特定のテーマに焦点をあてた興味深い内容のものが多く、大変人気があるので要チェック。

 
お土産も!ミュージアムショップ

ルーブル美術館の公式グッズが買えるミュージアムショップは、ピラミッド下の地下2階のチケット売り場の西側、チュイルリー庭園方面にあります。ポストカードや本だけでなく、ファッションアイテムやゲームなど幅広いジャンルのグッズが揃っています。

ガイドのイチオシは、モノポリーのルーブル版です。有名なボードゲーム、モノポリーは世界で色々なバージョンが売られていますが、マス目がルーブル美術館の作品となっていて、子どもから大人まで学びながら楽しめます。

イラストレーターのサム・バロン氏による「Hieroglyphs Collection」は、サイやツタンカーメンをモチーフにしたキーホルダーやカップなど、伝統的なルーブルのイメージとは違ったカラフルな雑貨もおすすめ。

スタンダードなベタ土産が欲しいという場合は、かさばらずコンパクトなマグネットはいかがでしょう。有名な絵画や美しいイスラム絵画がモチーフになっていて、誰でも使えて便利です。

ランスとアブダビ、2つのルーブル別館

ルーブル・アブダビ

ルーブル・アブダビのドーム屋根は通称「光の雨」 (c) Louvre Abu Dhabi, Photography: Mohamed Somji

現在ルーブル美術館は2つの別館があります。1つは同じフランス国内のランス(LENS)にあるルーブル・ランス、そしてもう一つはアラブ首長国連邦のアブダビにあるルーブル・アブダビです。

設計を日本人建築家デュオ「SANAA」が担当して話題となったルーブル・ランスは鉱山であった場所を活用。最大の見どころである「時のギャラリー」には、本館で長期間眠っていた古代、中世、近代の作品を時系列で200以上の作品が展示され、毎年5分の1の作品が入れ替わります。

またルーブル初の海外別館としてオープンしたルーブル・アブダビは、本館のコレクションからの貸し出しによる展示となっています。現代的なアラブ風デザインのドームが特徴で、ジャン・ヌーヴェルが設計を担当しています。


【参考サイト】
ルーブル美術館公式サイト(日本語)
作品の位置がわかるインタラクティブマップ、作品解説やバーチャルツアーなど。詳細で充実した内容となっている。

パリ・ミュージアムパス
2日券48ユーロ、4日券62ユーロ、6日券74ユーロ
日本でも購入可能
パリ・ミュージアム・パス・ジャポン

<DATA>
Musée du Louvre
住所:Musée du Louvre 75001 Paris(Googleマップ
開館時間:9:00~18:00/月・木・土・日曜、9:00~21:45/水・金曜
休館日:火曜、1/1、5/1、12/25
アクセス:Palais Royal - Musée du Louvre(メトロ1、7)から徒歩0分
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※海外を訪れる際には最新情報の入手に努め、「外務省 海外安全ホームページ」を確認するなど、安全確保に十分注意を払ってください。