フランス/フランス関連情報

パリ郊外に藤田嗣治のアトリエを訪ねて(5ページ目)

エコール・ド・パリの画壇でピカソやモジリアーニらと共にもてはやされ、日本人初のパリの画家として迎え入れられた藤田嗣治のアトリエを求めパリ郊外をさまよい、ようやくたどり着いた屋根裏部屋で見たものとは?

執筆者:赤木 滋生

まず上に登り詰めたときには室内は漆黒の闇。これが藤田嗣治のアトリエですとの説明。そしていきなり照明に浮かび上がる聖母子とキリストの処刑を描いた壁画。

何と言う力強さ。迫り来る存在感。今の今まで繊細で透明感のある自由奔放な画風ばかりに目を取られ、先入観に支配されていた私の脳は、思いもかけぬこのカウンターパンチに一瞬の内に意識を失ってしまった。

いったいこれが80歳にならんとする老人の腕によるものなんだろうか?ひょっとしてキキの悩ましくも美しい白い肌や無邪気に遊ぶ少女達も、このカウンターパンチを効果的にする為のジャブにしか過ぎなかったのではないだろうか。後に彼の画業の集大成、ランスの礼拝堂を飾る壁画の為の習作は、必ず思いもかけない圧倒的なパワーで、見る者を皆ノックアウトしてしまうに違いない。

藤田嗣治のアトリエ情報




□ヴィリエ・ル・バクル(Villiers-le Bacle)

住所:7 route de Gif 91190 Villiers-le Bacle
TEL: 01 69 85 34 65/ 01 60 91 93 93/ 01 60 91 16 92(フランス語のみ)
日本からだと頭の0を取り001 33を加える
ヴィリエ・ル・バクル役場公式サイト(フランス語)

□アトリエの所在地

町の地図(route de GifにFoujitaの名が読める)
町の場所(ヴェルサイユの南、パリ、シャルルドゴール空港間程度の距離)

□オープン時間

土曜 14:00~17:00
日曜 10:00~17:30(ただし12:30~14:00は昼食の為見学できません)
あらかじめ予約をすれば平日の火曜・木曜・金曜なら午前、午後とも見学可能です。見学料は無料。電話はフランス語しか通じませんのでメールのほうが簡単です
maisonfoujita@cg.91.fr

□行き方

郊外地下鉄RER・B線のSaint-Remy les Chevreuse行きに乗り、Massy-Palaiseauで降り(乗車時間約30分、片道2.9€)、バス91.06のSt Quentin-en-Yvelines行き(始発)に乗りVilliers-le-Bacle Rond Pointで降りる(乗車時間約35分、片道1.6€)。バス停から徒歩10分以内。

もしくは、B線のSaint-Remy les Chevreuse行きに乗り、Gif-sur-Yvetteで降りる。パリ市内からは約40~45分。しかし、駅員やお巡りさんでさえヴィリエ・ル・バクルへの行き方を知らない。駅からBuc行きのバスに乗りvilliers-Mairie(役場前)で降りればすぐですが、本数が少ないのでグループなら直接パリからタクシーで行くか、レンタカーにした方が良いでしょう。

バス会社連絡先
Massyから:ALBATRANS www.albatrans.net
Gif-sur-Yvetteから:SAVAC www.savac.fr TEL:00 33 1 30 52 45 00



* 関連リンク*
晩年の藤田嗣治を追い、ランスへ
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※海外を訪れる際には最新情報の入手に努め、「外務省 海外安全ホームページ」を確認するなど、安全確保に十分注意を払ってください。

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