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“通り魔”から身を守る!毎日がサバイバル

相次ぐ通り魔事件。いつ、どこで、誰に襲撃されるか分からないという恐怖。予測不能な凶行に脅える日々に終わりはあるのか? 何よりも自分という命を守るためのサバイバルの極意をお伝えします。

佐伯 幸子

執筆者:佐伯 幸子

防犯ガイド

予測できない凶行

雑踏の中に出現するかもしれない通り魔
雑踏の中に出現するかもしれない通り魔
「通り魔」事件が相次いでいます。一瞬のうちに生命の危機にさらされ、一生消せないほどの心と体の傷を負い、命すら絶たれてしまうという凶行に、人々はなすすべもありません。許しがたい犯行でありながら、その発生を誰にも止めることはできないというジレンマ。社会そのものに責任の所在を追及したとしても、取り戻すことはできない時間と命。人々はすぐそこにある危機を肌に感じながら、生きていかねばなりません。

通り魔だけでなく、交通事故も、強盗事件も、ひったくりも、あらゆる犯行が日々発生しており、いつ、誰が、どんな被害に遭うやもしれず、通常は漠然と「自分はそういう目に遭わないだろう」と、何の根拠もないまま、過ごしているのではないでしょうか。悲惨な事件は自分の居る場所とは違うどこか遠い場所、物理的にではなく心理的に遠い場所で起きたことであり、自分はテレビのこちら側にいてニュース画面を、あるいはネット上の記事をパソコン画面で見るだけの、あくまでも第三者的感覚で、現実的に身近なこととしてはなかなかとらえられないものだと思われます。

しかしながら、生活している以上は社会の中で行動し、自宅を一歩外に出れば、不特定多数の人々と時間や場所を共有せざるを得ないのが現実です。どんな悪意や憎悪を持った人がうごめいているか知れず、縁もゆかりもない多数の人々とすれ違う日々。完全に安全な社会への理想はあっても、今日、襲われるかもしれないという危険性はゼロになることはないでしょう。ならば、その危険性に対して、私たちはできるかぎりのことをして、我が身を守らなくてはならないのです。

毎日がサバイバル

「サバイバル~困難な状況を越えて生き残ること。また、そのための方法や技術」は、戦争時や厳しい自然環境の中だけのことではありません。もちろん、日常的に就職や進学におけるサバイバルというものもありますが、これだけ凶悪な事件が続き、人々の体感治安が悪化している以上、文字通り、自分の生命の危機に対してのサバイバルが必要だということになります。今や「毎日がサバイバル」だと認識しましょう。

とはいえ、「通り魔は刃物を持っている。だから負けないためにこちらも」というわけにはいきません。彼らは法律を無視するから刃物を所持するわけで、一般市民が「通り魔対策だから」といって殺傷能力のある武器を携行することはありえないでしょう。いわゆる「丸腰~武器を持たないこと」の状態でいて、万が一のときは自分の命を守らなくてはならないのですから、サバイバルの手段を真剣に考えなくてはならないのです。次ページで、サバイバルの極意をお伝えします。


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