防犯/詐欺を防ぐ

火災警報器の悪質商法被害に遭いやすい人!(3ページ目)

今年6月から“新築”住宅に「火災警報器」を設置することが義務付けられました。既存住宅においては各自治体によって期限が異なりますが、設置を強引に勧誘する悪質訪問販売が多発。狙われるのはこんな人!

佐伯 幸子

執筆者:佐伯 幸子

防犯ガイド

そもそも公務員はものを売らない

知識があれば被害に遭いにくい
知識があれば被害に遭いにくい
消防署や自治体が火災警報器を販売したり、事業者に販売を委託したりすることはありません。ですから、「消防署から」「区役所から」と、さも公的な仕事のように言うこと、点検や義務だといって、火災報知機を売りつけようとするだけで、それは詐欺、悪質商法なのです。

突然の訪問者を疑え

自宅に突然やってきて、「点検」だの「無料診断」だの言って、家に入ろうとする人はまずほとんどが悪質訪問販売業者だと考えられます。知り合いなら、事前に電話を寄越すでしょうし、水道光熱関係の人なら、事前にお知らせの文書が届いているはずです。

予告なしにやってくる人はすべて疑ってかかるくらいでないと、どんな被害に遭うかわかりません。

宅配便や書留郵便物などは「不在票」を置いてくれるので不在を装うか、相手が名乗って、あやしいと感じたら、インターホン越しに「うちはいりません」とハッキリ断ることです。絶対に玄関ドアは開けないようにしましょう。「けっこうです」というと、了解の意味にとられることがあるので、言わないように日ごろから注意するようにしましょう。

見た目や自称を信用するな

「制服を着ているから」と油断してしまいがちですが、それが正規の制服かどうか見ただけで分かるはずもありません。たとえば警察官の制服でも、ガードマンの制服とどこがどう違うのか、ということについては当の警察官やガードマンたちにしかすぐには分からないでしょう。「制服」と思うのは、あくまでも「制服のような服」であって、本当にそうなのかどうかは確かめなければ分からないということです。

また、それらしい「IDカード」や「社員章」なども偽造しているかもしれません。いまどきは、パソコンやプリンターなどの機能が高く、簡単にそれらしいものが作れてしまいます。あくまでも相手が提示しているだけで、それが本物かどうか、こちらにはその場で確認したり判断することはできません。つまり、これも信用してはいけないのです。

日ごろから相手を見て、(制服姿だから)と思い込むような習慣がついていないかどうか、自分を振り返ってみましょう。とにかく自宅に突然やってくる人は、制服を着ていたとしても、すぐには信用しないようにすることです。

電話に名乗って出ない、信用しない

かかってきた電話に「はい、○○です」と名乗って出る人はだいぶ減ってきているようです。が、年配の方や、家で名乗ることが当たり前でそうするように言われて育った人の中には、まだ名乗って出る人もいるようです。名前を言うことは自分の情報を相手に与えることです。名前を知った相手が、話の中に巧みに名前を盛り込むことで、親しみを感じさせたり、より話に説得力を持たせようと利用するでしょう。

顔を見て話しても嘘をつく人がいるのですから、相手の顔の見えない電話なら、嘘のつき放題、言いたい放題、口からでまかせ、何でもありです。「オレオレ詐欺」の被害者たちも、そういう犯罪があると知っていながら被害に遭っている人がほとんどだといいます。「電話ではだまされる」「電話はだまされやすい」と思っていましょう。

とくに、初めてかかってきた知らない相手には警戒して、「○○さんですか?」と聞かれても答えず先に相手を確認することです。「こちらの情報は極力出さず、相手の情報を得る」ことが鉄則です。対応が難しいと感じるようなら、留守電にセットして、相手を確認してから出るようにすることです。

確認の電話一本が被害を防ぐ

来訪者でも、かかってきた電話でも、相手の言うことが本当かどうか、確かめる手順を怠らないようにしましょう。「消防署から来た」とか、「火災警報機」と言われたら、すぐに管轄の消防署に電話をかけてたずねてみるといいでしょう。
 
不安を感じたり、おかしいなと思ったら、「消防署に確認してみる」といってみるだけで、相手は退散するかもしれません。不安もおかしいなとも感じなくても、とにかく、突然やってきてものを買え、というだけで、それは悪質訪問販売と考えるべきなのです。日ごろから情報を持って、被害に遭わないようにと心がけていれば、(あ、これは悪質商法だな)と気づくはずです。

身近な人が被害に遭わないように、情報を伝えて注意を促しましょう。

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