防犯/防犯関連情報

日本音響研究所の鈴木松美所長に直撃インタビュー! 音の犯罪捜査官が語る防犯 Vol.1(2ページ目)

最強の「音のスペシャリスト」、日本音響研究所所長の鈴木松美氏から、防犯ガイド・佐伯が防犯に役立つヒントと、知って得する貴重な情報を聞き出しました!

佐伯 幸子

執筆者:佐伯 幸子

防犯ガイド

「振り込め詐欺」は聞き返せ!
「振り込め詐欺」は聞き返せ!
あと被害を防ぐためには、「聞き返す」ということです。相手の電話番号を訊いて、かけ直すと言えばいいんです。たとえば、「警察…」と言われたら、「どこの警察署の何係の誰か」と、氏名とか連絡先を訊く。そうすると電話番号を言えない。

「電話をかけられないところにいる」とか言うんですね。でも、こうやって電話をかけてきている、その電話があるんだから、かけられないということはありえない。だから必ず聞き返して「折り返す」と言えばいいんです。そうすれば、まず相手は逃げます。



録音を習慣に!

――逃げる…。電話を切っちゃうんですね。切ってしまえば、それで終わってしまうわけだから。


そうです。それ以上もう話しても無駄ですから。別のところにかけるでしょう。それと、次のテープでは、目の見えない方にかかってきた電話だったんですが、「自分は目が見えないので振り込みもできない、妻に相談しなくてはわからない」と言ったんです。そうしたら、それで切れてしまいました。


――ほぉ~。


この方は、目の不自由な方だったので、自分では決められないから奥さんに相談すると言ったので、被害を免れたわけです。それと普段から何か大切なことがあると電話を録音する習慣がついていたんです。それでテープが残っていたんですよ。一般の方も、最近では電話機で簡単に録音できるものがありますから、アヤシイなと思う電話は録音したほうがいいですね。


――日ごろから録音する習慣をつけておけば、いざというときにも役立つはずです。


つい先頃、こちらの研究員の自宅に「お宅のご主人が痴漢で捕まった」という電話が来たそうです。しかし、奥さんが「主人って、ここにもいますけど」と言ったら切れたそうです。せっかくだから、もっと長く話させればよかったのだけど(笑)、やはりシロウトですから。


――あぁ残念でしたね。「ご主人が痴漢」というのは、最近、多発しているケースです。録音できたらよかったですね。


こちらの事務所では来る電話はすべて録音しています。あとでチェックして必要なものは残すんです。やはり録音するということが大事ですね。「振り込め詐欺」も、録音テープがあれば、どこからかけてきているか、だいたい場所も特定できます。どんな部屋からかけているかもわかります。それから「訛り」をチェックすれば犯人の出身地もわかります。詳しいことは著書に書いてありますが。すると犯人像というのがつかめてくるわけです。


――そうした録音テープを警察に持ち込めば、データの蓄積ということになり捜査の役にも立つということになりますね。


そうです。やはり録音することが一番大切だと思いますね。


――それにしても、振り込め詐欺の人たちは心理的に読んでいるというか、よくわかってやっているんですでしょうか。早口でしゃべる、ポイントだけゆっくり話す…。



 
  • →話し方には理由がある/「防犯」は被害を未然に防ぐこと!/関連ガイド記事・関連サイト……p.3
    • 前のページへ
    • 1
    • 2
    • 3
    • 次のページへ

    あわせて読みたい

    あなたにオススメ

      表示について

      カテゴリー一覧

      All Aboutサービス・メディア

      All About公式SNS
      日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
      公式SNS一覧
      © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます