【連載第1回】テレクラの甘い罠~夫の言い訳 を先にご覧下さい。
援助交際の誘い
「あ、もしもし~」
営業用のやや高めの声で出た。感じの良さが大切だからだ。
「もしもし…」
「どうも、今晩は」(かなり若い子だな)
「あのー、いくつですか?」
今晩は、と言ったのに返事もしないでいきなり年齢を聞いてきた。(あいさつくらいしろよ)と、内心で思いながら聞いた。
「キミはいくつなの?」(人に聞く前に自分のことを言うべきだろ)
「16」
「へぇ~、そうなんだ」(なんだ、子どもか)
「そっちはいくつなんですか?」
「僕? いくつだと思う?」(自分からは言わないよ)
「わかんない。25くらい?」
「ははは。もう少し上だよ」(オレの声は若く聞こえるんだな)
「えー、じゃあ30歳くらい?」
「そうだね。だいたいそれくらい」(本当のことを言う必要はないしな)
「今、何やっているんですか?」
「今? こうしてキミと電話で話しているじゃないか」(もう少し、まともなことが話せないかね)
「ヒマなんですね」
「キミは何してるの?」(ヒマだからこうしてテレクラにいるんだろ。くだらないことを言うなぁ)
「あのー、私、お金が欲しいんですけどぉ。3万くらいでどうですか?」
→勝手な女
→→まともな電話
→→→誘いの会話