ストーカー/心理と対策プチ講座Vol.3
〈責任転嫁する人〉「自分は悪くない、悪いのは相手だ」…自分を反省しない、責任転嫁をする、というのはストーカーに多く見受けられるタイプです。物事がうまくいっている間は機嫌よく、うまくいかなくなったら、それは他人の責任、悪いのは自分以外の誰か、という発想です。つまり、責任を自分で持とうとはしません。さらに、自分を否定されることに我慢ができず、無視されたり責められることに敏感に反応して、攻撃してくるのです。
これには、さりげない会話をしている間に、ちょっとした否定的なことを話してみるなどして、その時の表情やかえってくる言葉などで、相手のタイプを判断するようなテクニックを身につけるようにするといいでしょう。目つきが険しくなったり形相が変わったり、ムキになって怒ったりするようだとかなり危険といえるでしょう。ただし、その際の会話が恨まれる元になってもいけませんから、どのようにフォローすべきか、しっかりと対応策も用意しておきましょう。
個人情報の管理について
このケースでは、学習塾での対応が問題になっています。まず、電話をかけてきただけでは、いくら口では調子のいいことを言ったとしても、面識もない、見知らぬ他人です。その人物が安全か危険か、と問われれば、危険と疑って対応するべきなのです。氏名や住所、電話番号などは大切な個人情報です。それを面識のない人物にペラペラしゃべってしまうようでは、まったく信用がおけません。本来ならば、名前を絶対に告げてはいけなかったのです。
「はぁ、ウチにはたくさんのお子さんが来ていますので。名前はご存じないのですか?」
といったように、相手に名前を言わせなくてはならないのです。ここで、相手が言えないようであれば、相手は名前を探り出そうとしているのだ、ということがわかります。
たとえば、インターネットのプロバイダーに登録した暗証番号を忘れてしまった場合、電話で問い合わせてもプロバイダーが答えることはありません。電話をかけてきた相手が本人であるか不明ですし、本人でない誰かが悪意を持って他人の情報を得ようとしているかもしれないからです。
会社や学校、その他、たくさんの人の個人情報を持っているところでは、電話での問い合わせに対しては、決して安易に情報をもらさないようなしっかりとした情報管理のシステムがなければなりません。
また、家庭においても、「昔の同級生ですが」とか「クラス会の連絡を取りたいのですが」など、いかにも知り合いであるかのように電話をかけてきて、現在の住所や電話番号を探り出そうとする手口にひっかかりやすいので、注意が必要です。
問い合わせがあったら、自分からは絶対に情報を伝えず、電話をかけてきた相手の名前と電話番号などの連絡先を聞いて、「当人から連絡させます」といったようにしなくてはなりません。
もし万が一、気軽に答えてしまった情報から、ストーカー事件やなんらかの被害が発生したときに、その責任を負えなくなってしまうでしょう。
個人情報の取り扱いは慎重に。家庭や勤務先などの個人情報管理の状態について、今一度、ご確認されることをおすすめします。
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