ピッキング・泥棒の対策/ピッキング・空き巣を防ぐ

ドロボウは「ピンポーン」と玄関からやってくる 真昼の強盗(3ページ目)

家人の不在時に器具等を使っての侵入ではなく、家人の在宅時に玄関からやってくる強盗事件が発生。ドアを開けさせ、確実に貴重品のありかを知ることが出来る合理的なドロボウです。

佐伯 幸子

執筆者:佐伯 幸子

防犯ガイド

真昼の理由

「昼間だから安全」ということはまったくなくて、昼間は夫が不在、であれば、男手がなくて女子供だけ、という狙われやすい状況なのです。集合住宅では似たような間取りが多ければ、家族構成も似ている場合が多いのです。昼間はほとんど女子供だけ、というファミリータイプのマンションは多いでしょう。

食後ののんびりした時間、昼寝時といえば、やはり「まさか」の時間帯なのですが、襲撃する側からすれば、力もいらずに犯行の出来る時間帯ということなのです。小さい子供がいることは、人質を取りやすいということですし、それは金目のモノを探す手間がいらない、母親に口を割らせて確実に引き出す手口になるのです。しかも金融機関は月末で利用者も多いでしょうから、ATMでお金を引き出す行為も不自然ではなく、まぎれやすいでしょう。

常々お話ししているのですが自宅のドア1枚は「最後の砦」なのです。「ピンポーン」と鳴っても、決して気軽にドアを開けてはいけません。また、ドアに防犯ブザー等を取り付けておいて、万が一の時には音を出して、近所に急を知らせましょう。

さらに、昼間ウロウロしている2~3人組などを見かけたら、建物の住民が注意しあって防衛しなくてはなりません。オートロックだからと安心してはいけません。このように、予期していない来訪者にはくれぐれも注意が必要です。昼間おとずれるのは悪質なセールスマンか、ドロボウだと思って、「ピンポーン」には一切応答しないようにするのも一つの手でしょう。

「悪事は夜」「ドロボウは不在時」というイメージは捨てて、昼間だからこそ危険、という認識をもつとよいでしょう。ピッキング対策をする住宅が増えて、犯人らの次の手は「ピンポーン」と正攻法でドアを開けさせることなのです。開けたが最後、金目のモノは残らず奪われます。預金まですっかり盗まれる、と思っていましょう。そして、不在時のドロボウより、精神的ダメージは大きいのです。とにかく「ドアは開けないこと」です。

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