AntiShake改めSSSはかなり強力!
αシリーズの大きな特徴として、本体に内蔵されたCCDシフト式の手ぶれ補正機構が挙げられる。通常であればレンズの中に搭載される手ぶれ補正機構を本体に収めることによって、すべてのレンズで手ぶれ補正が効くようにできるというシステムだ。
▲本体右下にあるSSS用スイッチ。オフにすれば、おそらくバッテリーライフが伸びると思われる。 |
手ぶれ補正機構に関しては定量的なテストが難しいのでどうしても筆者の個人的な感想となってしまう。ただ、前ページの画像を見てもらってもわかるように、標準ズームレンズのワイド端では1/5~1/6秒ていどまではアタリを引ける可能性があるといったところだ。
これは一眼レフというスタイルの恩恵でもあるのだが。というのは、コンパクトスタイルのものよりも、グリップの大きな一眼レフのほうがしっかりと持つことができるのだ。
もちろん、手ぶれ補正効果は装着するレンズによって差が出てくるはずだ。しかし、どちらにせよSSSの手ぶれ補正機構としての性能はかなり高いというのが実感だ。
CCDシフトを応用したアンチダスト機能
さらにこのシステムを流用して、α100はデジタル一眼レフにおいて最大の問題ともされているホコリ問題の対策としてアンチダスト機能を実現している。ホコリ問題とはレンズ交換時にカメラ内部にホコリやチリなどが入りこみ、それが画像に映りこんでしまうことだ。
フォーサーズ陣営では超音波振動で埃をふるい落とすという対策が取られているが、それ以外ではクリーニングキットを販売するなどといったことが対策となっている。
α100では埃がつかないように静電気対策を行った上でCCDシフト機能を動作させることで、埃をふるい落とすというシステムを実現させている。
今回はWズームキットでのレビューということもあり、DT18-70mm/75-300mm/85mmの3本のレンズを付けては外し、外しては付けを繰り返した。交換回数は30回では利かないはずだし、撮影枚数は800枚ほどに及んでいる。
その最後のほうでF22にまで絞り込んで空を撮影してみたのがこの画像だ。
▲右上に小さなホコリによる影が見える。 |
目立つものは画面右上あたりにひとつだけ見えるが、それ以外の埃はぱっと見ただけではわからない。他にも画像処理を施すと見えてくるものもあるのだが、これほど目立たないのでれば実用上問題ないだろう(まあ、曇天で目立たないというのもあるだろうが……)。
通常のデジタル一眼レフでは、これほど絞り込むと驚くほどの数が見えることも少なくない。アンチダスト機能はシステムとして充分に効果を上げているといえるだろう。
ただ、α100のアンチダスト機能はスイッチをオフにしたときに働くので、レンズを交換したあとにスイッチを一度切ってから入れなおす……というようにしたほうがいいかもしれない。
さて、α100においてその他の機能で気になったところを挙げていくとしよう。
(Page4へ)
・Page1 αの遺伝子は継承されたのか? ・Page2 デジ一眼、エントリークラスの雄と対決 ・Page3 SSSとアンチダスト機能はかなり使える! ・Page4 操作性にやや疑問符が…… ・Page5 α100は果たして買いか? ・Page6 α100 実写画像&スペック一覧 ・Page7 Appendix - α100 with Minolta AF85mm/F1.4G |
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