マニュアルモードがなかったら?
まずは、論より証拠というわけで、この写真を見てもらおう。
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これはマニュアルモードのないDSC-J1で撮影したものだ。三脚なしの手持ちで撮影している。一般的な撮り方といえるだろう。
撮影データは左がF2.9で1/2秒、右がF2.9の1/3秒。
正直なところ、E-10で撮影する片手間に撮ったものなので、クオリティ的には不満がある出来ではある。
「こういう花火だったよ」という話くらいならできる……というところか。
なにしろマニュアル設定なしでは、1/2~1/3秒ていどという露光時間になってしまう。これでは、きれいに開いた花火を撮ることは難しい。
花火が炸裂してから開くまでの時間というのは種類や大きさにもよるが、だいたい3~5秒といったところだ。
人間の目には残像もコミで大きく開いた花火が見えるのであるが、カメラはシャッターが開いてる時間しか撮影ができない。
というわけで、「キレイに撮る」という意味では敗北宣言を出さざるを得ない。
上にあげたていど画像でよければ、どうにか撮ることも可能だが……。
ひとつだけ注意してほしいのは、フラッシュの設定を発光禁止にしておくことだ。
フラッシュを焚くと下手にシャッター速度が上がってしまうことがあるためだ。
なんにせよ「キレイに花火を撮る」という目的があるのであれば、マニュアルモードの搭載されいているデジタルカメラを購入すべきだろう。
コンパクトカメラでもっとも臨場感を伝える方法
しかし、それではマニュアルモードのない手持ちのカメラが使えないという不満もあろうというもの。だが、花火を撮るにはいろいろな装備が必要になることもあり、気軽に……というわけにはいかないのもまた事実だ。
しかし、デジタルカメラにはもっと手軽に花火の臨場感を伝える手段があるのだ。
そう、動画モードだ。現在、多くのデジタルカメラが「320x240ピクセル/15フレーム秒」ていどの動画モードを搭載している。
これでもかなりの臨場感は伝わるはずだ。
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会場の歓声なども保存されているため、より臨場感のあるものになっている。
特にフィナーレなどで大量に花火の上がるシーンでは、圧巻といっていい動画が撮影できる。
フィナーレも撮影したので掲載したいのだが、あまりにも大きなファイルになってしまったため断念した。
さて、最後にマニュアルモードのあるカメラで花火撮影の際に必要になるものや、どうすればうまく撮れるかを書くこととしよう。
(Page4へ)
・Page1 花火の撮り方教えます
・Page2 マニュアルモードの設定方法
・Page3 マニュアルモードがなかったら?
・Page4 花火撮影に必要な装備&ロケーション必勝法
・Page5 最後に必要なのはやっぱりアレ
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