繰り返される過酷条件下でのテスト飛行
旅客機の組み立て作業が終了すると、次のプロセスではさまざまな試験が待っています。旅客機の試験は、単に“飛ばす”だけではありません。考えられるさまざまな過酷条件を想定してのテストが繰り返されます。
マイナス30度の極寒の中でA380のエンジン性能テストは実施された (C)Airbus |
A380のテストでは、機体後方部を滑走路に着けたまま最低速度で離陸を行う「低速離陸テスト」や、南米の高地で行われた「高高度テスト」、世界各地の既存の空港に着陸して適性を判断する「空港適合性テスト」、マイナス30度の極寒の中でエンジン性能などを確かめる「寒中テスト」などに多くの時間が使われました。
ほかに実際に実施されたテスト項目リストを見ると、砂漠地帯を舞台にした「猛暑テスト」や、氷の生成雲の中で行われた「着氷テスト」などもそこに含まれています。
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