機種ごとに異なる、快適なシートの位置

エアアジア,A330

シートは位置によって快適度が違います。画像は、エアアジアXのエアバスA330

飛行機には大型機から中型機、小型機をはじめとするジェット機、小型のプロペラ機など、さまざまな機種があります。もし飛行機に乗るなら、フライト時は誰しもできるだけ快適に過ごしたいはず。飛行機は機種ごとに、快適なシートはそれぞれ異なります。

大型機の場合はここが快適、プロペラ機の場合はこの辺りは避けるべきなど、飛行機の旅ガイドが、日本国内に飛来する主な機種別にシートを詳しく解説します。

<目次>
※この記事は、国内線の普通席、国際線のエコノミークラスが対象です

 

大中型機の場合 – 人気は前方、国際線長距離線は中央通路側

ANA,777

日系航空会社が運航する機種で、最も大型なのがボーイング777シリーズ(画像はANAの777-200)

日本で最も主流である大型機は、ボーイング777シリーズ。かつて大型機といえばボーイング747シリーズの”ジャンボ機”が多く運航されていて国内線で最大500席以上ありましたが、現在では400席前後が主流です。

国際線では、例えば、ANAが所有する最も大きなボーイング777-300ERで212~264席。国内線では、東京(羽田)=大阪(伊丹)、札幌(新千歳)、福岡、沖縄(那覇)といった主要路線路線に多く就航しています。

ボーイング777シリーズで最もおすすめは、ブロックごとに「最前列のシート」です。その理由は足元のスペースが広いから。

また「前方シート」だと、到着時に機内からいち早く出ることができます。トイレが近い人はトイレに近いシートかつ通路側を選びましょう。
JAL,シートマップ

JALの座席配置。上が国内線のボーイング777-200、下が国際線のボーイング787-9(JAL公式ホームページより)

一方、国際線、しかも5、6時間を超えるような中長距離路線の場合、国内線とは事情が異なります。

先におすすめしたシートの位置は、国際線でも人気です。ただし、トイレが近いシートだと、食事の後などに行列ができてやや騒々しくなります。

また、飛行機で人気の窓側は、通路側に人が座るとトイレで通路に出にくいというデメリットもあります。長時間のフライトだとトイレを我慢するのは苦痛です。

国際線の中長距離路線でおすすめなのは、「後方シート」「中央部分」「通路側」です。

例えば、ボーイング787の「3-3-3」のシート配列の場合。窓がある両端部分だと。通路側に座っていても窓側から2席の人が通路に出るたびに、シートピッチ(足元のスペース)が狭いエコノミークラスでは、人が通るためのスペースをいちいち空ける必要があります。一方、中央部分だと両端から通路に出られるため、多くても1人なのでラク。また、時期などにもよりますが、機体の前方より後方のほうが空いていることが多いです。

後方座席だと、到着時に機内から出るのがやや遅くなるものの、手荷物をターンテーブルで受け取るのに時間がかかるのを考えると、デメリットは少ないです。

(対象機種)
ボーイング777、ボーイング787、エアバスA350、エアバスA330、ボーイング767など

 

小型機の場合 - 足元のスペースが広い席がラク

A320,A319,LCC

国内線や国際線近距離路線でよく運航されているフランス・エアバス社のA319、A320など

近年、LCC(格安航空会社)の普及により、ボーイング737やエアバスA320といった約150~180席クラスの機種が、国内線と国際線の両方で増えています。国内線の地方路線、国際線の台湾や上海といった近距離路線でもよく利用されています。

大中型機との大きな違いは、シートの数はもちろんのこと、通路が1本しかないことが大きいです。

小型ジェット機のおすすめの座席位置は、足元が広めの「最前列」「非常口座席」に加え、到着時に早く機内から出られる「前方シート」です。窓側か通路側かは、フライト時間が短めなので大中型機ほど通路側にこだわらなくて良いです。
peach,シートマップ

Peachが導入するA320のシートマップ(Peach公式ホームページより)

LCCの場合、シートピッチが大手航空会社と比べると狭いので、足元のスペースが広いシートだとより快適です。ただし、座席指定が有料であり、しかも他のシートを指定するよりも割高になるのがネックといえます。

(対象機種)
ボーイング737、エアバスA320、エンブラエル170/190など

 

プロペラ機の場合 - プロペラの近くはやや煩い

天草エアライン,ATR

天草エアラインのATR42-600についての紹介イラスト(天草エアラインの公式ホームページより)

プロペラ機は、日本では国内線の近距離路線に就航し、フライト時間が短く、座席も100席以下です。たとえ満席でドアに遠いシートであっても、乗り降りする際にそれほど時間差がないのがメリットの1つといえます。
JAC_ATR

JALグループの日本エアコミューターが運航するプロペラ機「ATR42-600」の機内

プロペラの近くだと、機種によっては音が気になることも。また、プロペラ機が苦手な人も、窓の外からプロペラが見えにくい前方か後方のシートが良いでしょう。

(対象機種)
ボンバルディアDHC-Q400、ATR42-600/72-600など

 

超大型機(ジャンボ機)の場合

タイ国際航空,A380

タイ国際航空のエアバスA380。世界最大、総2階建てのジャンボ機です

かつて国内線、国際線で多く見られた2階建ての飛行機、通称“ジャンボ機”は近年減りつつあるものの、エアバスA380、ボーイング747といった機種はまだまだ現役です。

ジャンボ機の場合、777同様、最前列の足元スペースが広いシート、中央部分、通路側が最もおすすめです。2階席にエコノミークラスがある場合は、1階席または2階席という選択もできます。
ANA_A380_Yclass

ANAのエアバスA380エコノミークラス。2019年5月24日からハワイ・ホノルル線に就航

ANAが、日系航空会社として初めて、エアバスA380の運航を2019年5月24日から開始。1階席がすべてエコノミークラス、2階席にプレミアムエコノミー、ビジネスクラス、ファーストクラスが設置されています。
ANA_A380_COUCHii

ANAのA380、エコノミークラスに導入されるカウチシート「ANA COUCHii」

1階席のエコノミークラス後方に、シートに寝転がることができるカウチシート「ANA COUCHii」があります。レッグレストを上げることでベッドのようになり、フライト中に寝転がることができるのはとてもラク。

エコノミークラスに追加料金で利用できますので、このシートをあえて指定するのもおすすめです。

(対象機種)
エアバスA380、ボーイング747

 

「事前座席指定」フル活用、LCCだけでなく大手も有料化の流れ

天草エアライン,シート

プロペラ機の機内。基本的に2-2のシート配列(画像は天草エアライン)

快適なシートを確保するには、どうすれば良いのか。おすすめは、航空券を予約・購入した際に「事前座席指定」をすることです。

例えば、航空会社の公式ウェブサイトから直接購入すると、その航空会社の便だと事前に座席指定ができます。いわば“早い者勝ち”なので、まずはチェック。「窓側」「通路側」のリクエストのみ可能な場合もあります。

事前座席指定ができるシート数は限られています。

もし、ツアー利用などで事前座席指定ができなければ、出発当日、空港にとにかく早めに行くのが肝心。チェックイン開始時間とほぼ同時にカウンターでチェックインするのがおすすめです。自分が希望する座席をカウンターのスタッフにしっかり伝え、もし事前座席指定をしていても、このタイミングでの変更も可能です。
Jetstar_seatmap

ジェットスターの座席指定(ジェットスター公式サイトより)

LCCの場合、座席指定が有料であることが基本です。

もし座席指定していないと、当日の空港でのチェックイン時に自動的にシートを割り当てられます。「窓の外の景色を楽しみたい」「足元のスペースが広いほうがいい」などの希望があれば、航空券の購入時に同時に有料であっても座席指定をしておくと、当日の空港での手続きよりも格安です。

特に、国際線ではフライト時間が2時間以上などやや長くなります。トイレに行きたい時などに便利な通路側のシートをあらかじめ有料で指定しておくとより快適です。
ANA_A380_Yseat

ANAのA380エコノミークラス。足元が広い座席はいつも人気です

一方、大手航空会社の場合、エコノミークラスであっても事前座席指定が無料というのが一般的だったのが、近年は有料になるケースがかなり増えています。発券クラスによる、航空会社の上級会員であることの有無などで、基本有料であっても無料になるケースもけっこうあります。

ANAの国際線では、2019年5月29日以降の新規購入分(同年8月19日以降の搭乗分)より、一部の座席で有料事前座席指定が導入されます。非常口座席に隣接する足元が広い座席、前方座席の窓側および通路側などが対象となります。ANA国内線、またJALは引き続き無料です。

【参考】
ANA 国際線エコノミークラス 事前座席指定の一部有料化について

※記事の情報は2019年4月現在

【参考リンク】
JAL 機内座席配置 国内線 国際線
ANA 機種・シートマップ 国内線 国際線
Peach 使用機材/シートマップ
天草エアライン 導入機材
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
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