IT系資格の分類

IT系の資格は、大きく次のように分類できます。
●コンサルタント系資格
 経営戦略策定から情報化戦略策定、システム開発・運用までをコンサルティングする人材のための資格。
●マネジメント系資格
 情報システム開発などのマネジメントを行う人材のための資格。
●システムエンジニア系資格
 情報システム開発における要求定義や機能設計などを行う人材のための資格。
●プログラマ系資格
 プログラム設計、プログラミングを行う人材のための資格。
●ユーザー系資格
 情報システムを効果的に運用する人材のための資格

今回は、この中の「コンサルタント系資格」の仕事と勉強法についてご紹介します。

ITコンサルタントの仕事

情報システムを構築する場合、経営戦略策定からシステム開発・運用までいくつかのステップがあります。この中でITコンサルタントは、システム導入のための戦略策定、業務改善、技術的支援、運用支援、システム導入の効果調査などが主な仕事であり、かなり幅の広い仕事となります。そのため、経営面・技術面から広い知識と経験を求められます。システムエンジニアが経営的な知識をつけて、キャリアアップするケースもあれば、経営コンサルタントがITの知識をつけてキャリアアップするケースもあります。
また、システム開発するITベンダーに依存しない中立的な立場でコンサルティングする場合や、ITベンダーとして戦略策定などの上流工程をコンサルティングする場合があります。どちらの立場であっても、ユーザー企業のシステム導入を最上流から支援することに変わりはありません。
 このようにITコンサルタントには、経営面、業務面、技術面の幅広い知識と経験が必要になります。

ITコンサルの資格と勉強法

それでは、ITコンサルタントになるためには、どんな資格が必要で、どのような勉強をすればいいでしょうか。次にITコンサルタント系の公的な資格と勉強についてご紹介します。

●システムアナリスト(情報処理技術者試験)
 情報処理振興機構では、システムアナリストを「経営戦略に基づく情報戦略の立案、システム化全体計画及び個別システム化計画の策定を行うとともに、計画立案者の立場から情報システム開発プロジェクトを支援し、その結果を評価する者」と位置づけています。
 つまり、システムだけではなく企業の方向性を決める経営戦略から、それをITで支援するための情報化戦略の策定、さらにそれに基づくシステム開発・運用までをサポートする人材です。このシステムアナリスト試験では、午前は技術的な問題中心の選択式で主に知識を問われます。午後は前半(午後I)記述式問題で、事例問題から企業がシステム導入を図る際の課題解決策などを問われます。さらに午後後半(午後II)では出題されたテーマに沿って小論文を作成します。システムアナリストでは、技術的知識、問題解決能力、経験からの論述能力が問われるのです。
午前の選択問題は、過去の出題などをこなしていけばある程度得点できるでしょうが、午後の出題は実務経験が必要です。実務経験のない学生の方などは、過去問題を充分理解し準備をすることが必要です。尚、午後Iでは長文の問題を読まないといけないため、ポイントよく問題を読む必要があります。また、問題中に重要なキーワードが出てきます。
日頃から新聞や雑誌に目をとおして、業界の課題やIT系のキーワードを整理しておくとよいでしょう。

●中小企業診断士
 中小企業診断士は、唯一の経営コンサルタントの国家試験です。本試験は、平成12年から、商業、工業、情報の各部門が統合され一本化されました。つまり、経営コンサルタントには、情報技術の知識は不可欠というわけです。診断士試験は1次試験、2次試験、面接、3次実習があります。1次試験は記述式の出題で主に知識を問われます。2次試験はシステムアナリストの午後Iと同様に、事例から課題解決策を記述式で回答します。
 システムアナリストと違うのは、経営課題をITだけではなく、人材育成や財務面、マーケティング面で解決する方法を問われます。その意味から、ITだけでなく経営的な幅広い知識と経験が求められます。
 ここでも、常に業界の課題を新聞や専門誌等で調べて整理しておき、日頃から経営課題解決策を検討しておくことが重要です。

●ITコーディネータ
ITコーディネータは、NPO法人ITコーディネータ協会が認定する民間資格です。
しかし、現在経済産業省が中小企業のIT活用を促進できる人材と位置づけ「経済産業省推進資格」となっています。ITコーディネータになるには、まずケース研修という15日間の研修を受講することと、ITコーディネータ補試験に合格することが必要です。ITコーディネータ補試験は、4択問題で80問回答します。合格率は50%前後となっています。
ここで気をつけることは、ITコーディネータ補試験は一般的なITの知識だけではなく、
BSC(バランススコアカード)や、経営成熟度など現場の経験よりも経営に関する最新の経営的知識を求められるということです。また、ITコーディネータでは、その活動の指針となるプロセスガイドラインというものがあります。試験に合格するためには、このガイドラインも充分理解する必要があります。本試験を受験される方は、本試験がどのようなものか理解するため、ITコーディネータ協会のホームページからアセスメントテストを受けることをお勧めします。

 このようにITコンサルの資格を取得するためには、幅広い知識や経験が求められます。
一朝一夕に取得することは難しいので、日頃から新聞や専門誌で業界の課題、最新のITや経営管理手法などを勉強する必要があります。


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