公務員は、安定した収入や退職手当などを見込みやすい職業です。その強みを資産づくりに生かす方法の1つが、「個人向け国債」の活用です。個人向け国債は、国が発行する債券で、1万円から購入できます。毎月の給与や賞与の見通しが立てやすい公務員なら、「いつ、いくら購入するか」を決めておくことで、無理なく続けやすいでしょう。
今回は、個人向け国債の基本的な仕組みと、公務員の家計での取り入れ方を考えてみましょう。

個人向け国債とは?
個人向け国債は、個人が購入できる国債です。1万円から1万円単位で購入でき、銀行、証券会社、郵便局などの金融機関で取り扱っています。毎月発行され、「変動10年」「固定5年」「固定3年」の3種類から選べます。
2026年9月募集分の金利と特徴は次のとおりです。
・変動10年:1.95%(半年ごとに金利が見直される)
・固定3年:1.96%(購入時の金利が3年間変わらない)
・固定5年:2.24%(購入時の金利が5年間変わらない)
3種類とも年0.05%の最低金利が保証されており、利子は年2回受け取ります。
また、発行後1年が経過すれば、原則としていつでも1万円単位で中途換金できます。中途換金時には、中途換金調整額として「直前2回分の各利子(税引前)相当額×0.79685」が差し引かれます。
ただし、発行から1年以内は原則として換金できないため、生活費や急な出費に備えるお金は、すぐに引き出せる預貯金として確保しておくことが大切です。
なお、公務員だからといって購入条件が有利になるわけではありません。個人向け国債は、会社員などと同じ条件で購入できます。
参照:財務省「個人向け国債」
公務員の家計で「個人向け国債」を取り入れるなら?
個人向け国債は毎月発行されるため、購入のタイミングを決めやすい商品です。公務員の場合、毎月の給与日や賞与の支給時期に合わせて、「今月はいくら購入するか」をあらかじめ決めておく方法が考えられます。
●共働きの公務員夫婦なら「毎月+賞与」で
夫婦ともに公務員であれば、毎月1万円、2万円など、購入する金額を決めておく方法があります。さらに、夏・冬の賞与時に10万円、20万円など、まとまった金額を購入します。
毎月の購入と賞与時の購入を組み合わせれば、無理のない範囲で将来のための資金を増やせます。
●公務員+パートなど、収入に差がある家庭なら
夫婦の一方が公務員、もう一方がパート勤務などの場合は、まず生活費や急な出費に備える預貯金を確保します。そのうえで、公務員側の賞与から一部を個人向け国債の購入に充てます。
例えば、賞与50万円のうち20万円を個人向け国債の購入に回す方法です。残りは旅行や家電の買い替えなど、近い将来使う予定のお金として手元に残します。賞与が入る前に購入額を決めておけば、使い道が曖昧なまま生活費に紛れてしまうのを防げます。
●単身の公務員なら「毎月1万円」から
一人暮らしの場合も、まず生活費や急な出費に備える預貯金を確保します。そのうえで、しばらく使う予定のないお金を、毎月1万円程度から個人向け国債で購入していきます。
「給与が入ったら、1万円分を個人向け国債の購入に充てる」と決めておけば、毎月の給与から無理なく将来のための資金を積み上げられます。
ただし、個人向け国債は自動積立の商品ではありません。毎月購入する場合は、原則として募集期間中にその都度申し込む必要があります。また、購入した月ごとに適用金利や発行日が異なり、それぞれ発行後1年間は原則として中途換金できません。
安定した収入があるからこそ「購入計画」を立てやすい
公務員は毎月の給与や賞与の見通しが立てやすいため、「毎月いくら購入する」「賞与のたびにいくら購入する」といった計画を立てやすい職業です。
生活に必要なお金を普通預金などで確保したうえで、しばらく使う予定のないお金を個人向け国債の購入に回す。こうした方法なら、無理なく将来の資金を積み上げていけるでしょう。







