2026年9月3日から募集開始した個人向け国債・固定5年(第186回債)の金利は「2.24%」です。今回は、個人向け国債・固定5年を100万円購入した場合、最初の利払い日にはいくら受け取れるのか、計算してみましょう。

個人向け国債・固定5年を「金利2.24%」で100万円購入すると、半年後にもらえる利息はいくら?
個人向け国債・固定5年(金利2.24%/年)を100万円購入した場合の6カ月後の利息を計算してみましょう。
【半年後にもらえる利息】
・100万円×2.24%×1/2(半年間であるため)=1万1200円
実際は、受け取った利息から、税率20.315%分の「2275円」が差し引かれます。税率の内訳は、「所得税および復興特別所得税15.315%と住民税5%」です。
したがって、100万円分を購入すると、最初の利払い日に受け取る半年分の利息は税引き後で「1万1200円-2275円=8925円」となります。
個人向け国債とは?安全性の高さが魅力
個人向け国債は、日本国が発行する個人向けの国債です。「変動10年」「固定5年」「固定3年」の3種類があり、固定3年、固定5年は購入時に決まった利率が満期まで変わりません。購入単位は1万円から。銀行や証券会社、郵便局などの取扱金融機関で購入できます。
ご紹介した固定5年は年2.24%と、これまでと比べて高い水準です。元本割れを避けて、少しでも有利な条件で資金を置いておきたい方々に注目されています。
一方で、「金利が高いから」という理由だけで決めるのではなく、いつ使うお金なのか、中途換金できるまで待てるのかも確認しておきたいところです。
個人向け国債のデメリット
安全性が高い一方で、個人向け国債には知っておきたい注意点もあります。
●デメリット1:インフレに弱い場合がある
固定5年は、購入時に決まった利率が5年間変わりません。そのため、今後さらに市場金利や物価が上昇した場合、預けている資金の実質的な価値が低下します。
インフレへの備えを重視するなら、半年ごとに適用利率が見直される「変動10年」や、ほかの金融商品との組み合わせを検討しましょう。
●デメリット2:原則1年間は換金できない
個人向け国債は、発行から1年が経過するまでは、原則として中途換金できません。
そのため、近いうちに使う予定のあるお金や、急な病気・介護、住宅修繕などに備える生活防衛費を全て個人向け国債に回すのは避けたほうがよいでしょう。
一方、発行から1年が経過すれば、1万円単位で一部または全部を中途換金できます。「100万円のうち50万円だけ使いたい」という場合でも、残りをそのまま保有できます。
ただし、中途換金すると、原則として直前2回分の各利子(税引前)相当額×0.79685が中途換金調整額として差し引かれます。つまり、途中で換金する場合は、受け取る利子が減ることを理解しておきましょう。
●デメリット3:利子には約20%の税金がかかる
個人向け国債の利子には、預貯金と同様に20.315%の税金がかかります。先ほどご紹介した固定5年の半年分の利子は税引き前では1万1200円ですが、実際に受け取るのは約8925円です。金利を見るときは、実際の手取り額を確認しておきましょう。
個人向け国債が向いている人
こうした特徴から、個人向け国債は次のような人に向いています。
●資産を手堅く守りたい人
個人向け国債は、満期になると額面金額で償還されます。また、固定3年や固定5年なら、購入時に決まった利率が満期まで変わらないため、受け取る利息を見通せます。
株式や投資信託のように大きな値上がりを狙う商品ではありませんが、元本割れを避けながら、安定的に資金を運用したい人に適した商品です。
●ほかの資産と組み合わせて運用したい人
固定3年・固定5年は、購入時に決まった利率が満期まで変わりません。そのため、今後さらに市場金利が上昇した場合、その上昇を直接取り込むことはできません。
一方、すでに株や投資信託などの資産を保有しているなど、インフレへの備えを別の方法で行っている人にとっては、国債を「安定して置いておくお金」として活用する考え方もあります。今後の金利上昇も取り込みたい場合は、半年ごとに適用利率が見直される変動10年も比較するとよいでしょう。
●少なくとも1年間は使わないお金がある人
個人向け国債は、発行から1年間は原則として中途換金できません。そのため、少なくとも1年間は使わないと決められる余裕資金を預けることが基本です。
さらに、固定5年を選ぶのであれば、5年間使う予定がなく、満期まで置いておけるお金を中心にするとよいでしょう。
まとめ
個人向け国債を利用するときは、「少なくとも1年間は使わないお金だから預ける」と考えることが大切です。近いうちに使うお金は普通預金などに残し、当面使う予定のない余裕資金を個人向け国債に回す。安全性と利回りだけでなく、「いつでも使えるお金をいくら残しておくか」まで考えることが、個人向け国債を上手に活用するポイントです。







