まとまったお金が手元にあり「普通預金に置いておくのはもったいない。少しでも有利なところに預けたい」と考える方もいるでしょう。金利の上昇傾向が続くなか、安全性を重視するなら、元本保証の個人向け国債や定期預金が候補になります。
では、70万円を個人向け国債「変動10年」とネット銀行の高金利な「1年満期定期預金」に預けた場合、1年後に受け取れる利息にはどれほどの差が生じるのか比べてみましょう。

個人向け国債・変動10年:1年後の税引き後利息は「約1万878円」
個人向け国債・変動10年(年金利1.95%・2026年9月募集)を70万円購入した場合、1年後にもらえる利息は以下のとおりです。実際の利息は半年ごとの支払いですので、1年間の総額です。なお、変動10年は半年ごとに金利が見直されますが、今回は1年間同じ金利水準が続いたと仮定して計算しています。
・1年後の受取利息(税引き前):約1万3650円
・1年後の受取利息(税引き後):約1万878円
受け取った利息には、20.315%の税金がかかります。
個人向け国債を購入した際、金融機関のキャンペーンを利用できる場合も
個人向け国債を購入した際、金融機関のキャンペーンを利用できる場合があります。
2026年9月時点では、SMBC日興証券にて個人向け国債(変動10年・固定5年・固定3年)を一定額以上購入すると、購入金額や商品に応じて現金がプレゼントされます。
例えば500万円購入した場合の現金プレゼントは次のとおりです。
・変動10年:7000円
・固定5年:5000円
・固定3年:4000円
退職金などまとまった資金を運用する人にとっては、こうしたキャンペーンを検討してみるといいでしょう。
参照:9月-10月個人向け国債キャンペーン SMBC日興証券
SBI新生銀行の特別な定期預金:1年後の税引き後利息は「約9483円」
2026年9月時点で、ネット銀行の中でも高い金利を設定しているのは、SBI新生銀行の「スタートアップ円定期預金」です。
この商品は新規口座開設者限定の定期預金です。口座開設月を含む当初3カ月目の月末日23時までにお金を預け入れることで高金利が適用となります。仮に2026年9月に口座を開設した場合であれば、2026年11月までに預け入れる必要があります。
【スタートアップ円定期預金(2026年9月時点)】
・金利:年1.7%(1年・単利型)
・預入額:インターネットバンキング経由の場合・30万円以上(1円単位)
・対象者:パワーフレックス口座を新たに開設された個人
この定期預金に70万円を1年間預けた場合の利息は、次のとおりです。
・1年後の受取利息(税引き前):約1万1900円
・1年後の受取利息(税引き後):約9483円
定期預金の利息にも、20.315%の税金がかかります。
参照:新規口座開設限定!特別金利の円定期預金 SBI新生銀行
金利上昇局面では「変動10年」と「6カ月~1年の定期預金」が選択肢に
70万円を1年間預けた場合の税引き後利息を比較すると、次のようになりました。
・個人向け国債(変動10年):約1万878円
・SBI新生銀行(1年もの定期預金・新規口座開設者向け):約9483円
今回の条件では、個人向け国債(変動10年)のほうが約1395円多く利息を受け取れる計算です。いずれも元本割れを避けながら運用できる商品ですが、金利の決まり方や、お金の使い勝手には違いがあります。
個人向け国債の「変動10年」は、半年ごとに適用金利が見直されます。そのため、市場金利が今後さらに上昇すれば、次回以降の適用金利が上がり、受け取る利息が増える可能性があります。一方、金利が下がった場合には、適用金利も下がります。
これに対して、1年ものなどの短期定期預金は、預入期間中の金利は固定されますが、満期を迎えれば、その時点の金利水準を見て再び預け先を選ぶことができます。今後も金利が上昇すると考えるなら、短い期間で満期を迎える定期預金に預け、満期ごとにより有利な商品へ預け替える方法もあります。
ただし、個人向け国債は発行後1年を経過すれば中途換金できるのに対し、今回取り上げたSBI新生銀行の定期預金は原則として満期前の解約ができません。やむを得ない事情により中途解約が認められた場合は、当初の金利より低い中途解約利率が適用されます。







