定年・退職のお金

老後破産につながりやすい? やりがちな3大NG習慣と口ぐせ

「老後破産」という言葉の響きは恐ろしいですが、実態を知り、早めに対策を打てば決して避けることができない未来ではありません。今回は、老後破産に陥りやすい人の習慣と、無意識に使ってしまいがちな「危険な口ぐせ」を解説します。※サムネイル画像:amanaimages

舟本 美子

舟本 美子

おひとりさまのお金・ペットのお金 ガイド

おひとりさまのお金の貯め方・使い方、老後を自分らしく暮らすためのアドバイスをします。また、一生涯、ペットと共生するための情報、開運術をお届けします。

プロフィール詳細執筆記事一覧
12/22(月) 20:00~無料オンライン 「投資の不安を解消!お金の育て方講座」(PR)

定年後の生活は、収入が大きく減る一方で、支出がなかなか減らせず、思わぬ形でお金に困る「老後破産」に陥るケースもあります。ですが、これは突然起こるものではなく、実は現役時代からの「お金の習慣」が積み重なって起こるもの。
 
今回は、そんなリスクを回避するために、老後破産に陥りやすい3つのNG習慣と、つい口にしてしまいがちな危険な「口ぐせ」を紹介します。まずは自分に当てはまる項目がないか、チェックしてみましょう。
老後破産する人の「3大NG習慣」と口ぐせって?※サムネイル画像:amanaimages

老後破産する人の「3大NG習慣」と口ぐせって?※画像:amanaimages

老後破産NG習慣1:現役時代の「生活水準」を下げられない

老後破産に陥る最も多い原因は、年金生活に入っても現役時代の「金銭感覚」を引きずってしまうことです。
 
現役時代には気にならなかった「ちょっとしたぜいたく」や「無意識の支出」が、ボーナスのない年金生活では命取りになります。具体的には、以下のような「チリツモ支出」が家計をじわじわとむしばんでいきます。
 
例えば、こんな支出例に心当たりがありませんか?

・食生活のこだわり
デパ地下の総菜、高級スーパーでの買い物、なじみの店での外食。

・無意識のコンビニ利用
喉が渇いたらコンビニでペットボトル、ついでに新作スイーツも。「1回数百円」が積もり、月1万円以上に。

・見直していない固定費
大手キャリアの高いスマホ代、ほとんど見ていない動画配信サービス、見直しせずに続けている高額な生命保険料など。

・交際費とプライド
現役時代と同じ感覚でのご祝儀やお祝い金。友人とのお付き合いを断れない……など。

 ・健康への過剰投資
なんとなく買いそろえたサプリメント、通わなくなったスポーツジムの会費など。
 
●やめるべき口ぐせ:「今まで頑張ってきたのだから、これくらいはいいだろう」
この「自分へのご褒美」という思考が、老後破産への第一歩です。ご褒美が「日常」になってしまうと、家計はあっという間に破綻します。
 
●対策チェックリスト
「生活水準」を下げられない人の老後破産対策としては、以下のようなことがあります。チェックしてみましょう。

・年金だけで生活する「シミュレーション」をしたことがあるか?
・毎月の固定費(サブスク、通信費、保険料)を直近1年で見直したか?
・100円単位の「無意識の買い物(コンビニ・自販機)」を1週間記録してみたか?
・ボーナス払いに頼っていた「年払いの出費」を全て書き出してみたか?
・「必要だから」で買い物をする基準を持っているか?

老後破産NG習慣2:子どもや孫への「過剰な援助」

自分たちの老後資金を削ってまで、成人した子どもや孫にお金を流してしまう「教育・援助破産」も問題です。
 
子どもの結婚式費用、住宅購入の頭金、孫への高価なプレゼント………。これらは「家族の喜ぶ顔が見たい」という善意からくるものですが、自分たちの生活基盤を壊してまで行うものではありません。
 
●やめるべき口ぐせ:「子どものためだから(孫が喜ぶなら)」
親心は大切ですが、自分の老後を守ることは、将来子どもに金銭的な迷惑をかけないことでもあります。「NO」と言える勇気が、家族全員を救います。
 
●対策チェックリスト
「過剰な援助」をしてしまう人の老後破産対策としては、以下のようなことがあります。チェックしてみましょう。

・援助の「上限額・ルール」を設定しているか?
・子どもと親、お互いが自立することを具体的に話し合えているか?

老後破産NG習慣3:現実逃避による「情報収集不足」

「お金のことはよく分からない」「将来を考えただけで不安になる」と、数字から目を背ける習慣は非常に危険です。
 
「ねんきん定期便」を確認しない、退職金をなんとなく使ってしまう、金融機関のすすめに応じて投資をした、定年後も住宅ローンの返済が続く……など。

こうした「現状に対する認識のあいまいさ」が、将来の破綻を招きます。

また、病気や介護にかかる費用を「なんとかなる」と楽観視し過ぎているケースも、いざという時に一気に資金が底をつく原因になります。
 
●やめるべき口ぐせ:「なんとかなるさ」「その時考えればいい」
老後のマネープランにおいて「なんとかなる」ことはまずありません。現実は「計算した通りになる」のです。
 
●対策チェックリスト
「情報収集不足」から老後破産してしまう人への対策としては、以下のようなことがあります。チェックしてみましょう。

・自分の「ねんきん定期便」を毎年必ずチェックしているか?
・貯蓄残高とローン残高(あれば)を正確に把握しているか?

今日から始める「老後破産」回避術

老後破産を避けるために必要なのは、高度な投資術ではなく、「現状を正しく把握し、身の丈に合った生活を送る」というシンプルな姿勢です。
 
まずは、「なんとかなるさ」という口ぐせを捨て、「月いくらで暮らせるか?」を数字にしてみましょう。少しでも不安を感じたら、その時が生活を見直す絶好のチャンスです。早速やってみましょう!
【編集部からのお知らせ】
・「家計」について、アンケート(2025/12/31まで)を実施中です!

※抽選で20名にAmazonギフト券1000円分プレゼント
※謝礼付きの限定アンケートやモニター企画に参加が可能になります
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
本記事の内容は一般的な情報提供を目的としており、特定の金融商品や投資行動を推奨するものではありません。
投資や資産運用に関する最終的なご判断はご自身の責任において行ってください。
掲載情報の正確性・完全性については十分に配慮しておりますが、その内容を保証するものではなく、これに基づく損失・損害などについて当社は一切の責任負いません。
最新の情報や詳細については、必ず各金融機関やサービス提供者の公式情報をご確認ください。

あわせて読みたい

カテゴリー一覧

All Aboutサービス・メディア

All About公式SNS
日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
公式SNS一覧
© All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます