バルセロナ/バルセロナの観光・世界遺産

カサ・ミラ/バルセロナのガウディ建築

バルセロナを訪れる目的は、アントニオ・ガウディ作の世界遺産建築を見るためだという人も少なくないはず。まずは、エイシャンプレ地区に今も住居として人が住んでいるカサ・ミラの見学で見逃せないポイント、気になる家賃や入場料お伝えします。【2018年最新情報】

秦 真紀子

執筆者:秦 真紀子

スペインガイド

住居が世界遺産!? カサ・ミラの見所徹底解剖!

カサミラ

地中海をイメージしたと言われている外観はインパクト大!

アントニオ・ガウディの建築物は、日本では見られない「モデルニスモ」という独特のスタイルで、とてもインパクトがあり、外観を見ただけで満足してしまう人も少なくないのではないでしょうか。カサ・ミラも例外ではありません。地中海を見立てたという波打つような外観は、まるで童話の世界の建物のよう。タイルできている屋上を除く、建物全体が巨大な剥き出しの石のような外観なので、地元の人には石切り場(ペドレラ)と呼ばれています。でも建築物の中へ入れば、さらに驚きの世界が広がります。

このカサ・ミラ、世界遺産の建築物ですが、一体何なのかと言うと実はマンションなんです。ガウディが地元の実業家ペレ・ミラとその妻の依頼されて1906~1912年に建築。ミラ夫妻は、外側に張り出した室内テラス付きのプリンシパルと呼ばれるフロア(日本でいう3階)に住み、他の住居を貸していたそう。現在でも4世帯が居住しているのですが、皆昔からの賃貸契約を代々引き継いでいるらしく、7部屋ある豪邸の家賃がなんと月1200ユーロという安さ!

住人がいるマンションなので、建物全部を自由に見学できるわけではありませんが、屋上、最上階、最上階の1つ下の階、そして2階が見学可能なので、見応えは十分。では、カサ・ミラ見学をシミュレーションしてみましょう。

2階は特別展示会場

入り口を入って右側の階段を上ると、特別展示会場があります。ここは、1986年からカサ・ミラを所持するカイシャ・カタルーニャという銀行が、数ヶ月ごとに様々な展示を開催。ここだけなら入場料はわずか3ユーロ。 展示内容は、浮世絵からバルセロナオリンピックのマスコットで有名なデザイナーマリスカルまでバラエティ豊か。

20世紀初めのブルジョア階級の家を訪れてみよう

カサミラ、ベッドルーム

メインのベッドルーム。バスルームもついています

入り口を入ってまっすぐ進んだところにあるエレベーターで、一気に最上階の一つ下の階へ向かいます。ここは19世紀後半~20世紀初めのブルジョワ階級の生活空間を再現したもの。内部は直線部分がない丸みを帯びた構造で、アンティーク好きにはたまらない木造や大理石の家具が揃います。玄関には傘立てや置物、子供部屋にはきちんと玩具が並べられていたりして、ここにいるとまるでタイムスリップしたかのよう。

 

 もっとガウディを知りたいなら、エスパイ・ガウディ!

カサミラ

日本語がないのが残念。オーディオガイドを借りればさらに詳しい情報が

アンティークの素敵なお家にお邪魔した後は階段を上り、最上階へ。ガウディが設計した他の建築物の模型やパネル、インスピレーションを受けた動物や植物の展示場になっています。模型は、外観表だけでなく、裏と両横、建物の内部まで分かります。また、設計図を用いず模型を使うのがガウディ流なのですが、サグラダ・ファミリアの設計に使った、懸垂型の模型も見物。模型では、現在のコンピューターでの仕事と同じくらい、細かい計算なしで建物の均等を正確に表せたそうです。

 

屋上からバルセロナを見下ろそう

カサミラ、屋上

かくれんぼしたくなるような楽しい屋上

エスパイガウディから小さな階段を上ると、太陽が眩しい屋上に出ます。ここは、ローマ時代の兵士の兜などをイメージしたというユニークな形と色合いの煙突や通気口がにょきにょきと立つ摩訶不思議な空間。アーチの間からサグラダ・ファミリアが見られるところがあるので、記念撮影は是非そこで!

ナイトツアーも!

カサ・ミラではThe Originsというナイトツアーも行われています。昼間のカサ・ミラでは見られない、イルミネーションなどスペシャルなエンターテイメントにフォーカスしたツアー。スパークリングワイン”カバ”を楽しみながら夜のカサ・ミラが体験できます。

<DATA>
Casa Milá (カサ・ミラ)
住所:Passeig de Gracia 92
TEL:(34)902 400 973902 400 973
開園時間:9:00~18:30(入館可能は18:00まで)(11月6日~12月24日、1月4日~3月2日)9:00~20:30(12月26日~1月3日、3月3日~11月4日)
閉館日:12月25日、1月8日~14日
入場料:22ユーロ
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※海外を訪れる際には最新情報の入手に努め、「外務省 海外安全ホームページ」を確認するなど、安全確保に十分注意を払ってください。

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