冬でも室内気温は14度以上

エコアパート1
日本初のエコアパート花園荘。平田さんのお婆様が所有していたアパート花園荘を建て替えたもので、名前はそのまま残しました。
さて、最後にご紹介するのは、たぶん、日本で初となるエコアパート、花園荘です。エコハウスやエコ住宅というとよく耳にしますよね。でも、ここは4世帯が暮らす賃貸アパート。エコとアパートビジネスの両立を目指して作り上げました。

オーナーは平田裕之さん。実は平田さん、前ページでご紹介した足立グリーンプロジェクトの代表です。次々とエコなアイディアで六町エコプチテラスの中核を担ってきただけあって、エコアパートにもエコライフを楽しむための様々な工夫が詰まっていました。

設計は自然住宅を得意としている建築家の山田貴宏さん、建築は地域の工務店が担当です。建築材は、東京の気候にあった東京の木材、奥多摩の杉が使われています。塗料や左官材、室内の建材もエコ素材。シックハウスとは無縁です。

間取りは2DKG!循環するエコアパート

エコアパート2
住んでいるのは4世帯。庭先に畑が広がり、季節に応じた野菜の有機栽培を行うことができるうらやましい環境です。
夏でも秋のように涼しくて、冬でも春のように暖かい。そんなしかけもエコアパートには施されています。それを可能にしているのが、屋根に組み込まれたそよ風という太陽集熱システム。これがとても画期的なシステムなのだそう。

屋根の下にアルミ板を敷き詰めることで、屋根の熱を空気が捕まえます。温められた空気をそのまま床下の基礎に送られ、コンクリートに蓄熱するのです。そのおかげで冬でも室内の最低気温は14度以下には下がりません。

間取りは2DKGです。Gはガーデンの“G”。ここは、畑付きの賃貸アパートなのです。メゾネットの2DKに、4×4平米の畑がついているから2DKG。目指したのは“台所と畑がつながっているアパート”です。

朝ご飯の支度をしながら庭先の畑で青菜を取り、そのまま湯がいて食卓に並べることができます。食べた後の生ゴミは、 庭に戻し、有機肥料として畑で使われます。さらに、どの家にも古いワイン樽を利用して作られた雨水タンクがあり、農作業用の水に使われています。ゴミも雨も無駄にしないまさに循環するアパートなのです。

垣根もなく住民同士のコミュニティも

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アパート入り口にはパーマカルチャーの考えに基づいた小さな庭が作られています。
アパートの作りもとても開放的です。垣根がないことで、住人同士が顔の見える関係を作り、気軽にコミュニケーションが取れるような構造です。住んでいる方にうかがったところ、鍋パーティをしたり、一緒に畑の苗を買いに行ったり、関係も深まっているんですって。

開放的な作りなので、天気の良い日は、いつも家中の窓を開け放って暮らしています。心地良い風が抜けていき、本当に気持ちが良いのだそうです。そういう環境なら、お隣との交流も自然に増えるのも納得です。

顔の見える関係が築きやすいのもエコライフを楽しむしかけの1つといえますよね。

さて、気になるお家賃は? それは次ページで