人と人とのつながりを育てる都会の畑

足立グリーンプロジェクト入り口
一面の菜の花が出迎えてくれるNPO足立グリーンプロジェクト。東京の下町にいることを忘れそうです。
江戸川エコセンター主催の天ぷらバスによるバスツアーに参加させていただいたガイド。今回はそのご報告の第二弾です。

えどがわ油田開発プロジェクトの詳細をうかがい、都市農業公園でお昼をいただき、次に訪ねたのは、NPO足立グリーンプロジェクトの六町エコプチテラスです。

エコプチテラス? ちょっと聞きなれませんね。足立区はまちづくり事業の一環として、空き地を整備し、地域のコミュニケーションの場にすることを目的にしたプチテラス作りを推進しています。このエコプチテラスもその1つ。場所は、つくばエクスプレス六町駅近くです。

鉄道計画に合わせた区画整理が1990年代から始まり、住宅地の中には虫食い状態の空き地が点在していました。点在する空き地は、ゴミの不法投棄がされてしまうなどの問題が起こりがちです。

なにより土地が遊んでいるのがもったいない。だったらこの空き地を有効活用しよう! 生ゴミでたい肥をつくり、野菜を作ろう!と地域の人たちで借り受け、開拓したのがこの六町プチエコテラスなのです。

かつて、空き地だったなんて思えないくらい緑あふれる園内には、野菜や果物だけではなく、色あざやかな花畑も広がっています。今の季節は菜の花の鮮やかな黄色と香りがいっぱい。やわらかな風が吹き「近所にこういう場所があったら、散歩がてら毎日来てしまうかも」と思わせるゆったりとした時間が流れていました。

目的は、環境活動の場

ニンジン・パセリ畑
キアゲハ救出大作戦は、この畑で決行中!
六町プチエコテラスは、人間の食料としての野菜や果物を生産するだけが目的ではありません4×4平米の畑がついているから2DKG。目指したのは“台所と畑がつながっているアパート”です。

朝ご飯の支度をしながゎ戦」という札が掲げられています。人間が食べるためではなく、キアゲハの幼虫が食べるための畑です。その作戦を決行する(つまり観察する)のは地域の小学3年生!といった具合に、環境教育の場としても使われています。

エコ活動でキウイがもらえるエコポでキュー作戦

エコプチテラス
そこに行けば誰かがいる。心地良い風が吹いている。都会にこそ、ゆったりと人とつながるこんな場所が必要なのかもしれません。
入り口にあるキウイ棚もヒートアイランド防止のために植えられています。でも、単なる温暖化対策だけではおもしろくない。美味しく、しかもたくさん実をつける繁殖力が旺盛な植物がいいと選ばれたのがキウイでした。その実もボランティアが“有償活動”得られるポイントとして還元されています。

アルミ缶回収などのエコ活動に応じてポイントがたまり、多い人に優先的に配られるキウイが配られるのです。そのプロジェクトはキウイの名にちなんで“エコポでキュー!”と呼んでいるのだとか。ユーモアたっぷりで、しかも本気で取り組んでみたくなる報酬付きの素晴らしいアイディアです。思わずうなってしまいました。

環境活動には、やはりこういった“場”が大切なんだなとしみじみ思います。土にさわり、風を感じ、自然を体感ながら、活動の成果を実感できるような場を持ち、多くの人がアイディアを出し合いながら、何かを成し遂げる。それを通じて、環境を守ることの意味を体で学んでいけるのでしょうね。

こんな場が近くにある人は本当にうらやましい! ただ、残念なことに、かねてより予定されていた神社の移転が決まったことで、ここはなくなってしまうのだそうです。こんな素敵な空間をなくすのは惜しいですが、元々が期間限定で借りている場所なので、仕方がないのでしょうね。

次ページではエコアパートの詳細をご紹介します。