ママになった今だから楽しくできる
指揮者の奥先生がタクトをもつと、練習の音が止まり、空気がピーンと張りつめます |
子育てや家事が中心の生活の中で、どうしても練習の時間は限られてしまいます。スタジオで吹く時間は、自分の腕をサビさせないためにも貴重な練習時間。だから短い時間にどれだけ集中できるかが勝負なのです。
奥先生はこういいます。
「学生時代は、練習が厳しく、与えられた課題をこなすだけで精一杯だった人が多かったと思います。今は、練習量が少ないので、技術的にはどうしても落ちていますよね。でも、自分の中に何か音楽への思いが残っているからこそ戻ってきた人たちです。選曲は、子どもが好きな、普段歌っているような曲が中心ですから、自分の生活に密着している分、音楽性は当時より高まっていると思いますよ。」
参加している方もそれを実感しているようで、ある1人の方は
「高校の頃は練習が辛くて大変だったけれど、今は、吹くのが楽しい」
と話していました。
音楽好きの子になってくれるといいなぁ
ママたちの演奏が始まるとボクも縦笛で参加です。音楽好きにならないわけがありません! |
なかには、写真のようにしっかり自分の席をキープして、縦笛で演奏に加わっている(?)子や、指揮者の先生と並んで一緒に指揮棒をふる真似をしている子もいます。子どもたちは、皆、ママたちの小さな応援団といったところでしょうか。
「楽器には触らない」といったいくつかの約束を決め、またメンバー間でさりげなく目を配りあっているので、事故なども起きず、楽しく遊べているのだそうです。とはいえ、練習時間は午後2時過ぎのお昼寝タイム。飽きちゃったのと眠いのとで、ぐずぐず言い出すお子さんもちらほら。そんなときは「○○ちゃんのママ!」と呼ばれると、演奏中でも楽器をおいて飛んできます。
「私たちの活動を通じて音楽好きの子どもになってくれるといいなぁ」
それが、メンバー皆の願いです。