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ママさんブラスに学ぶママサークルの作り方(2ページ目)

かつて熱中していた吹奏楽をママになって再開し、結成されたママさんブラスが全国に広がっています。そのネットワークの作り方は「子どもがいても好きなことをしたい!」と思う方にもきっと参考になるはず!

筑波 君枝

執筆者:筑波 君枝

ボランティアガイド

それは1人のママの呼びかけから始まった

演奏2
ママの年齢も子どもの年齢もさまざま。でも吹奏楽が好きな気持ちは皆一緒です。
実はママさんブラスは、とても歴史の浅い活動です。2002年に誕生した仙台ぴよぴよ隊が全国初のママさんブラスでした。子どもが生まれてから楽器を吹く場所を失ってしまった1人のママが、同じ思いを持つ人とネットで知り合ったのがきっかけでした。そこで意気投合し、「ママさんブラスを作りませんか」と呼びかけ、仙台ぴよぴよ隊が結成されたのです。

この結成が全国的に反響を呼び、現在は日本中で30団体以上のブラスバンドが活動しています。埼玉たまぴよ隊も、埼玉県内初のママさんブラスとして2004年に結成されました。その後、所沢市や熊谷市にもママさんブラスが誕生するなど、じわじわとママさんブラスが広がっています。

日本の吹奏楽人口は数百万人といわれるそうです。中でも目立つのは女性たち。中学高校の吹奏楽部の9割は女性だともいわれます。それだけの潜在的な人口を抱えていることを考えると、ママさんブラスはできるべくしてでき、広がるべくして広がったといえるかもしれませんね。

育児サークルブラスバンド版

演奏3
「ママ~」と寄ってくるお子さんをちらちら横目で見ながら、演奏中。「もう、少しだけいい子にしてようね!」
埼玉たまぴよ隊には、現在、94名のメンバーが在籍しています(2007年9月現在)。半数がさいたま市在住ですが、周辺の市や都内からやってくるメンバーもいます。

「育児サークルのような面もあって、ここで誰かと話すのが楽しみで来る人もいるんですよ」と代表の笠松典子さんは話します。

といっても、全員が一堂に会する機会はそれほどありません。月に3回設けられた練習日は、参加できる人が参加すればいいというスタイル。「全員、参加!」を義務づけてしまうと、無理な人がどうしてもでてきてしまうためです。もちろん、子ども連れでも参加できます。また働くママのために、練習日の1回は日曜日にしているのだそうです。

その成果は、毎年開かれるファミリーコンサートで披露されるほか、イベントや保育園などにも呼ばれ、ボランティアで演奏活動をしています。ただし、家事や育児を考えて、土日になるイベントは月に1回というのも、ルールの1つです。

メンバー間の連絡手段は、サイトの掲示板とメールが中心。掲示板を見て都合の良い日の練習やイベントに参加するというスタイルです。ネットを中心に集まっているためか、メンバー間の呼び名もハンドルネームが中心で、笠松さんも「とくさん」と呼ばれています。

ママならではの音楽の楽しみ方は? ママが楽しんでいる間の子どもたちの様子は? 次ページで!
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