茶碗には機能的で美しい持ち方がありますが、自分なりの持ち方がクセになっている人も見かけます。よく見かける誤った持ち方と正しい持ち方を紹介しますので、まずは自分自身の持ち方を再確認してみてはいかがでしょう。
茶碗に人差し指をかける「猫がけ」
茶碗の縁に人差し指をかけるクセは「猫がけ」とも呼ばれ、気になってしまう人が多い持ち方の1つです。食器の扱いに不慣れな幼児期の子どもにも見受けられます。茶碗を食卓に置いたまま顔を近づける
箸を持つ手とは逆の手で茶碗を持ち上げず、食卓に置いたまま顔を茶碗に近づけるようにして食べることを俗に「犬食い」と言います。手の平に茶碗をのせる
手の平に茶碗をのせて、握るような感じで持つのも誤った持ち方です。お茶碗の側面を持つ
頻繁に見かける持ち方の1つと言えそうですが、指先をそろえて茶碗の側面を持つのもNGです。指と指の間で高台を挟んで持つ
人差し指と中指で、茶碗の高台(こうだい)を挟む持ち方。安定感はありそうですが、正しい持ち方ではありません。正しい茶碗の持ち方
最後に、きちんと身に付けておきたい茶碗の正しい持ち方です。あらためて確認しておきましょう。親指以外の4本の指をそろえた上に茶碗の高台を乗せ、親指を縁に添えて支えます。親指は、縁の内側に引っかけるのではなく添えて支える感じです。
このように持つと強く握ったりしないので楽に持てる上に、茶碗の中身が熱い場合も持ちやすく見た目も美しい、などの利点があります。
正しい持ち方は機能的であり、見た目もきれいなのです。
和食では、ごはんに汁物にと茶碗の使用頻度が高いため、その持ち方は人目に触れる機会が多いもの。美しい持ち方は、上品な印象を与えるだけでなく文化的教養や相手への敬意を示すこともできますから、ぜひ正しい所作を身に付けておきましょう。