ボランティア/ボランティア関連情報

ハリウッドセレブに学ぶ輝き続ける生き方

限られた人生、人のため社会のために生きるのも選択肢の1つ。多忙な仕事のかたわらボランティアに力を注ぎ、国際社会から愛され続けるハリウッドのセレブからこれからも輝き続けるための生き方を学びましょう。

筑波 君枝

執筆者:筑波 君枝

ボランティアガイド

アンジェリーナ・ジョリーと、オードリー・ヘップバーン。

前者は、共演者との熱愛やバイセクシャル発言などで物議を醸し「ゴシップの女王」と呼ばれながらも、多くの人の支持を集めている今、最も旬な女優。

後者は役の上でさえレイプや不倫を嫌い、没後10年以上たった今も「スクリーンの妖精」と語りつがれる伝説の女優。さらに、前者は略奪愛でブラッド・ピットをGET、後者は二度の結婚が共に夫の女性問題で破綻……。思いつくままに並べるだけで、対照的な2人の姿が浮かび上がります。

でも、共通点もあります。それは、献身的な慈善活動を通して国際社会に愛されていること。そしてこれからも愛され続けていくであろうこと。さらに強い信念の下、自らの意志で行動している点も同じです。そんな2人の活動を見ながら、これからの人生、私らしく輝き続けるためのヒントを探ってみましょう。

【INDEX】
アンジェリーナは太っ腹!……P1
魂を人のために使ったオードリー……P2
ハリウッドセレブに学ぶ輝く生き方……P3



アンジェリーナは太っ腹!

Forbesが選んだ世界のセレブ100でも、堂々35位にランクインのアンジー。ブラピの前妻、ジェニファー・アニストンも同じ35位なのが興味深い。
アメリカの経済誌フォーブスが「Generous Celebs」として寄付を積極的にしている10人を選出しました。「Generous Celebs」とは、直訳すれば気前のよいセレブ、日本的にいえば「太っ腹なセレブ」といったところでしょうか。

音楽界からはU2のボノ、セリーヌ・ディオン、ポール・マッカートニー、ハリウッドからはニコラス・ケイジ、サンドラ・ブロック、スティーブン・スピルバーグ、アーノルド・シュワルツネッガー、ジャッキー・チェンなどの名前があげられましたが、中でも注目されたのが、アンジェリーナ・ジョリーです。

収入の1/3の寄付表明や、パキスタン地震などの被災者のために2001年以降4億円もの私財を寄付していることなどが評価されたようです。

10人のランクは発表されていませんが、話題性という意味ではダントツNo.1は、アンジェリーナ・ジョリーに決定でしょう。

共演者と次々に熱愛報道され、ブラッド・ビットと略奪愛、その子どもを難民救済で縁のあったナミビアで産んだかと思うと、子どもの写真の独占掲載権を競売にかける。その金額は日本円にして4億5000万円! しかもそれを全部寄付すると表明しています。パートナーのブラピと合わせたら、2人が国際社会に寄付した総額は、いったいいくらになることやら……。

「清廉潔白で立派な人がする」(違うけどね)と見られがちなボランティアを、これほどまでに派手なニュースとして世界中の人に伝えているっていうのも、前代未聞かも。

タブロイドの女王から愛されるハリウッドセレブへ

UNHCRは難民となった人たちを人道的見地から保護し、援助や教育を行い、国際社会に難民問題の解決を働きかけてきた国連の難民支援機関。©UNHCR/A.Branthwaite
アンジェリーナがボランティアに目覚めたのは、2001年、世界の貧困と難民に関する報告書を読んだことがきっかけでした。「何かしたい」と突き動かされるように、UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)に援助を申し出て、まもなく、コートジボワール、タンザニア、シエラレオネを数週間にわたって訪問しました。

そしてその年の8月、UNHCRから親善大使に任命されます。当初「ゴシップの多い自分ではUNHCRのイメージに悪影響を及ぼすのでは……」と珍しく(?)尻込みをしていたそうです。でも、その後の活動ぶりと話題性をみればマイナスイメージを振り払ってお釣りがくるくらいなのは、ご存じの通り。

UNHCRの親善大使として訪れた国や地域はこれまでに、20あまり。どこを訪問しても現地の人の話に耳を傾け、熱心な支援活動を行う一方で、各国の政府高官に途上国の窮状を訴えたり、世界のメディアに難民情勢を伝えるなど、親善大使としてのアンジェリーナは、本当にアグレッシブ。

しかも、UNHCRのサイトを見ていただければお分かりの通り、めちゃくちゃカッコイイ! ロゴ付きのTシャツを着て立っているだけなのに、まるで映画のワンシーン。どこにいても、輝いてしまうのがハリウッドスターのスターたるゆえんといったところでしょうか。

国内法改正にも一家言あり

最近は米国内での活動も盛んで、子どもの権利向上を目的とした法制度の整備などを掲げ、ロビー活動に出向いています。過去3年間で上下院の議員を訪問したのは、20回以上にもなるそうです。思い立ったら、即行動。欲しいもの、したいことは、何でも手に入れる。そのためには努力を惜しまない! そんなたくましさが伝わってきます。

こういった一連の活動は多くの人の共感も呼んでいます。

ハリウッド・スターの好感度調査によると、2001年にはアンジェリーナに「好感が持てる」と答えた人がわずか14%だったのに2006年には25%、31%だった「親しみを感じる」に至っては81%にまで上昇しています。一連の活動によって「タブロイドの女王」という不名誉なイメージを完全に払拭したといえるでしょう。

いや、難民支援の活動をしながらも略奪愛も貫いているわけだから、魔性の女のまま、女神を同時進行しているといったほうが正解ですね。

では、アンジェリーナと対象的なオードリーは、ユニセフの親善大使としてどんな活動を行ったのでしょうか? それは次ページで。
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