メンタルヘルス

Q. うつ病の友達への手紙に、「がんばれ」と書くのは非常識?

【精神科医が回答】うつ病の人には、良かれと思っても、かけるべきでない言葉があります。うつ病の人への接し方、かけるべき言葉について、解説します。

中嶋 泰憲

執筆者:中嶋 泰憲

医師 / メンタルヘルスガイド

Q. うつ病の友達への手紙に、「がんばれ」と書くのは非常識?

うつ病の友達への手紙の書き方

うつ病の友達に手紙に「がんばれ」と書くのは非常識?


Q. 「友人がうつ病になってしまいました。自分に何かできることはないかと考えた末に、手紙を書いて、励ましたいと思っています。でも、うつ病の人に『がんばれ』といった言葉は避けるべきと聞いたこともあります。そのような言葉を書くのは非常識でしょうか?」
 

A. 励ましの言葉は避け、相手の気持ちに寄り添う姿勢を見せましょう

うつ病で気持ちが落ち込んでいるときは、様々な言葉に過敏になってしまうことがあります。良かれと思ってかけた言葉が、逆に相手を追い込んでしまうことがあるのです。

励ましの言葉も、注意すべき言葉の一つです。脳内が病的になった結果、本人がいくらがんばりたくても、がんばれなくなってしまうのが、うつ病なのです。「がんばれないこと」に悩んでいる相手に励ましの言葉をかけることで、気持ちがいっそう追い詰めてられてしまう可能性があります。

例えば、以下のような言葉には十分ご注意ください。
  • がんばって
  • 元気を出して
  • 早く笑顔を見せてね
手紙を書く際には、無理に励まそうとしないことが大切。相手の気持ちに寄り添い、話を受け止める姿勢を示すことが大切です。

なお、うつ病には自死のリスクがあることも、決して忘れてはいけません。もしやり取りの中で自死をほのめかすような言動が見られる場合は、様子見は禁物です。すぐにご家族や主治医に共有し、迅速に適切なケアにつなげてください。

さらに詳しく知りたいかたは、「うつの人に言ってはいけない言葉・接し方・言ってほしい言葉」をあわせてご覧ください。
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