ボランティア/ボランティア関連情報

ボランティアってなに?するのはエライ人?(4ページ目)

ボランティアって特別な人がしている奉仕活動じゃないの?忙しいから私には無理!なんて思い込んでいませんか?でも、それは誤解。ボランティアがどんな活動か、よくある5つの誤解を解決しながらお答えします。

筑波 君枝

執筆者:筑波 君枝

ボランティアガイド

誤解その4 NPOってボランティアのことだよね?

NPOは非営利組織。ボランティアは活動する人を指します

国際協力NGO、シャプラニールがバングラデシュダッカで開くストリートスクールに通う子どもたち。©シャプラニール
NPOとは、英語のNon-Profit Organizationの略で、訳すると「非営利組織」。営利を目的とせず、公益のために活動する団体をNPOと呼びます。行政組織と明確に区別するためにNPOを「民間非営利組織」と訳すこともあります。対して、ボランティアは「活動をする人」を指す言葉です。

社団法人や財団法人、社会福祉法人、学校法人、宗教法人、生活協同組合、労働組合、農業協同組合なども広い意味でのNPOと定義されるため、NPOだからといって必ずしもボランティア団体とは限りません。

日本では、1998年にNPO法(特定非営利活動促進法)が成立され、NPOとして登録し、認証を受けると、会社組織のように法人として認められるようになりました。そのため、NPO法人(特定非営利活動法人)と認証された団体を、NPOと呼ぶことも多いようです。また、市民が自発的に組織を作り、ボランティア活動をしている団体が多いことから「市民活動」、「市民公益活動」と呼ぶこともあります。

日本NPOセンターでは、NPOを「医療・福祉・環境・文化・芸術・スポーツ・まちづくり・国際協力・交流・人権・平和など、あらゆる分野の市民活動団などの民間非営利組織で、民間の立場で活動するものであれば、法人格の有無や種類を問わない」と定めています。

NGOは、民間の立場でさまざまな問題に取り組む非政府組織

また、NGOはNon-Governmental Organizationの略で「非政府組織」と訳されます。政府や国際機関ではなく、民間の立場で国境や民族、宗教の壁を越え、さまざまな問題に取り組む団体のことです。政府に異を唱える「反政府組織」ではありません。

利益を目的としていませんから、NGOはNPOということになります。企業と対比する活動を強調する団体はNPO、行政との対比を強調する団体はNGO、と使い分けたり、国際協力の分野で活動する団体に限ってNGOと表現したりすることもあるようです。

ちなみに「非営利」だから、利益をあげてはいけない、あるいはすべての活動をボランティアで行わなければいけないと思っている人も多いようですが、これも誤解。非営利とは、得た利益を役員や会員などに分配してはいけないという意味です。

株式会社の利益は、役員、株主に分配することができますが、NPOではそれは許されていません。利益は活動のためだけに使わなければいけないのです。「非営利」とはそういう意味です。

次ページでは「誤解その5 時間がないから、ボランティアは絶対に無理!」にお答えし、忙しい人は本当にボランティアができないかを検証(?)します
  • 前のページへ
  • 1
  • 3
  • 4
  • 5
  • 次のページへ

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます