小学校受験に受かる子供はどんな子?
小学校受験で受かる子は自己肯定感が強い
小学校入試において、「輝くように見える子どもがいる」と聞いたことはありませんか? そもそも本当にそんな子どもなんているのでしょうか? 実際に入試を受けてみたら「こんな短時間の試験でいったい子どもの何がわかるのだろう……」と疑問をもたれる方もいらっしゃいます。毎年そんな不満を耳にします。
ベテランの先生に伺ったところでは、時間は短くてもかなり家庭の様子が分かってしまうそうです。保護者はわが子についてはよく知っていますが、他の子どもは幼稚園や保育園の友達、あるいは親類の子どもくらいしか見ていないでしょう。
一方、学校の先生は担任をしているクラスの子どもをはじめ、学校中の生徒や受験生を見ているので短時間に子どもの特徴を把握できるわけです。
もちろん先生の判断が全て正しいとは限りませんが、校風に合う子を見落とすリスクよりも、校風に合わない子を入学させてしまうリスクの回避を重視しています。入試という限られた時間で選抜するので、やむを得ません。
そんな中でも受験した学校にことごとく合格してしまうような子どもがいます。このようなお子さんに共通しているのが「自己肯定感が強い」ということ。自分に自信があると言ってもいいのですが、鼻持ちならない自信家というわけではないのです。根っこがしっかりしていて物事に動じない印象です。
子供に大切なのは今という時間
子どもには今の瞬間が大切
日本を代表するアニメーション映画監督の宮崎駿氏が「(子どもの)今しかできないことを逃してはいけない」と言っています。子どもの成長には個人によってちょうどいいタイミングというのがあります。その機会を逃さず新しいことを体験させると、それが子どもの中に蓄積されるということです。
例えば、お出かけの時に子どもの手を引いて道を歩いていたら、子どもが虫を見つけて立ち止まりました。「これ、なに?」と尋ねてきます。ここで「今は急いでいるから帰ってからゆっくり見ましょうね」と言うか、「そうね、なんでしょう。どんな姿形をしているのかな? よく見て」と立ち止まるかどちらが適当でしょうか。
機会を逃してしまうと、同じ虫を見つけて立ち止まることは二度とないかもしれません。これがタイミングというものです。機会を逃さないために、大人は約束の時間に余裕を持って家を出る必要があります。子ども連れのお出かけでは、時計に追われるようなスケジュールは禁物。
小学校受験に受かる子にするためにも、努力・貢献を褒めてあげよう
模擬試験の点数が良かったから誉めるというのは、結果にご褒美をあげるのと同じです。点数が良くなかったら誉めてもらえない、あるいは叱られると子どもは思ってしまいます。それよりも「お手伝いをしてくれて助かった」「一生懸命やって嬉しい」と言われる方が、自分は役に立っていると感じることができます。「あなたは××」「おまえは~だ」のようにYOUで語るよりも、「私は○○」のようにIで語る方が、子どもは自分の力を感じることができます。「あなたはお手伝いをしてエライ」と言うと、上から目線を感じます。「私はあなたがお手伝いしてくれて嬉しい」と言えば横に並んでいる感じがしませんか? この言い方の方が子どもを勇気づけます。
子どもの手を上から引っ張りあげるのではなく、横に並び同じ目の高さで一緒に歩く子育てこそが、子どもに「自分が誰かの役に立つ存在だ」という自己肯定感を与えることができるのです。これは『個人心理学』の提唱者アルフレッド・アドラーの考え方に近いものです。基本的生活習慣を身につけ自分に自信を持てれば、オーラの光る子どもへの道がかなり近づきます。幼児教室に通うだけではなく、家庭でもお子さんを伸ばしてあげて下さい。
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