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幼稚園&小学校受験!願書の備考欄などの書き方や写真準備 Q&A

有名幼稚園、私立小学校受験で悩む受験願書の書き方。願書を記入する筆記用具や備考欄などの書き方の注意点、家族写真の撮影の仕方、提出の手続きなど、気を配る点があります。幼稚園・小学校受験の願書記入でよくある質問を幼児教室の先生にうかがいました。

高橋 公英

執筆者:高橋 公英

学習・受験ガイド

幼児教室の先生に聞く! 小学校・幼稚園のお受験願書Q&A

小学校受験や幼稚園受験の願書の記入の際に気になる噂話やよくあるQ&Aを幼児教室の先生がお答え

小学校受験や幼稚園受験の願書の記入の際に気になる噂話やよくあるQ&Aを幼児教室の先生がお答え

私立小学校の願書配布がまもなく始まります。小学校受験を考えている方は出願の準備をされるころでしょう。そこでこの時期に気になる噂話やFAQ(よく出る質問)を、いつもお世話になっている幼児教室の杉山先生にお尋ねしてみました。幼稚園受験にも共通する内容です。
   

幼稚園・小学校受験の願書で使うべき「筆記用具」

小学校受験・幼稚園受験の受験願書は書き慣れた水性インクのペンで記入しよう

小学校受験・幼稚園受験の願書は書き慣れた水性インクのペンで記入を

Q.「小学校受験・幼稚園受験の受験願書に記入する筆記用具は何を使ったらいいですか? 一流万年筆を使うべきだという話も聞きますが」

A.「最近の水性ボールペンなら大丈夫です。色は黒で、かつ書き慣れているものがいいでしょう。もちろん万年筆でもOKです」

やはり事務用の油性ボールペンは、すぐにそれとわかるので避けた方がいいようです。急に書き慣れない万年筆を使っても、思うように扱えなかったりしますから、慣れたものでいいとのこと。

また、受験願書とは別に当日アンケートの形で文章を書かなくてはならない場合があります。内容が毎年変わらず事前に推測できる学校では、下書きを準備していけばいいですが、その場で推敲が必要なケースでは鉛筆の使用も多いそうです。両方用意して行き、当日選ぶようにするのがいいでしょう。

あるいは、「鉛筆で薄く下書き→上からペンで清書→消しゴムで下書きを消す」でもいいですね。文字を真っ直ぐに書くため罫線を鉛筆で薄く書くのも有効です。いずれにせよ内容・制限時間によって臨機応変に対応する必要があります。
 

幼稚園・小学校受験の願書「備考欄」記入はどうすればいい?

Q.「募集要項の願書記入上の注意に特に指示がない場合、備考欄は空欄のままで良いでしょうか?」

A.「色々ご意見はあるようですが、私は書くように指導しています。学校によっては、細々と書くことを嫌がるところもあるそうですが『学校に知ってもらいたいことだけれど、志望理由ではない』ということなら書けばいいでしょう。親の仕事や、学歴出身校(母校だったら是非)も面接の際の質問になることもあります。積極的に話題に取り上げて欲しい点を記入するといいでしょう」


もちろん入試説明会で、「学校に知らせたい特段の事情(例えば、父親が単身赴任中であるなど)がある場合以外は記入の必要なし」と言われた場合に書くのは逆効果でしょう。

また願書中に記入する部分があることを備考欄に重複して記入するのもどうかと思います。受験願書の備考欄には、記入欄がないけれど、面接などで取り上げたもらえたらアピールできる点を書くといいようです。
 

幼稚園・小学校受験の願書の写真はどこで撮る?

小学校受験・幼稚園受験の願書写真は、多くのカットから写真を選んでくれる写真館がいい

小学校受験・幼稚園受験の願書写真は、多くのカットから写真を選んでくれる写真館がいい

Q.「願書の写真は有名お受験写真館で撮ると良いと聞きますが、近所の写真館ではいけないのでしょうか?」

A.「プロの上手な写真屋さんなら大丈夫だと思います。受験写真で有名な写真館は、目的にあった写真の撮り方と仕上げの仕方を知っているということです。だから任せて安心できると言えます」


ガイドの私は写真で合否は決まらないと思うのですが、ボーダーライン上で合否を決めかねている際には、願書を何度も眺めるので写真の印象が大事で、おろそかにはできないとのこと。

中には家庭用デジカメで撮影して合格したという人もいますから、一概には言えません。ただし、その人も適当に撮ったわけではなく、照明に気をつけ何カットも撮影して最も気に入ったカットを選び、パソコンで手を加えたそうです。

写真館で撮影するにしても、家庭でリハーサルするのはいいかも知れません。同じ服を着てどうしたら言い表情が作れるか、どんなヘアスタイルがいいかなど試行錯誤してみて、撮影に臨むと良い仕上がりの写真が撮れるのではないでしょうか。 
 

幼稚園・小学校受験の願書の写真はいつ撮る?

Q.「出願写真はいつ撮るのがいいですか?日焼けしない夏休み前に撮るという話も聞きましたが」

A.「出願の間際では写真館が混んだり、仕上がりが不満で撮り直そうと思っても時間の余裕がなかったりしますのでいけませんが、願書を取り寄せてからでいいでしょう。夏前では早すぎます。


また、写真と子どもの印象が違いすぎてもいけません。ヘアスタイルが違いすぎないように注意してください。特に女の子は大きく変わることがありますから。先の家族写真でも父親にヒゲがあったりなかったり大きく変わるのは避けた方がいいでしょう。面接で『なぜ?』と聞かれて答えにつまった例があります」
 

幼稚園・小学校受験の願書の家族写真は誰と撮る?

Q.「願書と一緒に家族写真を提出するのですが、家族ってどの範囲までですか?両親と受験生?兄弟姉妹や祖父母も?学校に問い合わせてもいいですか?」

A.「それはいちいち問い合わせしません。募集要項から、誰を一緒に撮るか考えて下さい。普通は同居家族を指しますから、ご自分で判断なさって下さい。ただ、入院中の家族など、家族欄に記入しても写真には写れないこともあります(それこそ備考を活用)。


二世帯住宅で暮らしている場合は悩みます。家族の関わりの深さで判断するしかないでしょう。面接でお子さんに質問される内容と家族関係に矛盾が生じないようにします」

学校側は受験生が暮らしている日常の環境を知りたいわけです。そこを基準に判断するようにということなのですね。それもお子さんが自分の家族をどうとらえているかという視点に立つことが重要です。
 

受験願書の写真が「家族のスナップ写真」の場合

Q.「家族スナップ写真可の場合、写真はどこでどうやって撮ればいいですか?出張カメラマンに依頼するって本当ですか?」

A.「有名出張カメラマンでなくても、写真の心得のある人(友人とか親戚)に頼めたらラッキーですね。特に、どの場面で撮ったかを面接で聞かれることがあります。これは意地悪でなくて、その子供のリラックス効果をねらって聞いて下さる場合もあり、記憶力、表現力をこの一枚で考査対象の一部にする幼稚園もあるようです」


たかが写真、されど写真ですね。お受験の世界は奥が深いと感じるエピソードです。でも、杉山先生は写真に時間やお金を費やさなくてもいいともおっしゃっています。つまり、だらしない写真とならないように留意し、家族の雰囲気が出せて、そのシーンについて子どもが聞かれても答えられるような写真にしましょうということです。

あまり作りすぎると、面接で子どもが「写真屋さんが来て、いっぱい写真を撮りました」なんて内幕をしゃべってしまうかも知れません。それでは困ります。
 

幼稚園・小学校受験の願書の記入上の注意

Q.「小学校受験・幼稚園受験の願書の記入上の注意について教えてください。修正液による訂正をしてもいいですか?」

A.「願書記入の際は、修正の必要がないように、コピーして下書きするなど十分な準備をしてください。たくさんアピールしたいからと小さな字でびっしり書くのはやめましょう。読まれる方は老眼鏡が必要な年齢ですから。紙の追加や裏に続きを書くのも良くないですね」


つまるところ、受験願書は読む人の立場に立って書くように心がけるということにつきるようです。そして入学願書を要項に従って、きちんと書けるということが、受験資格として問われるということです。
 

子供の「健康診断書・調査書」の注意点

小学校受験・幼稚園受験の出願の際に必要な健康診断書・調査書

小学校受験・幼稚園受験の出願の際に必要な健康診断書・調査書

Q.「子どもの健康について診断書や調査書が必要な学校が多いですが、募集要項の要件に合っていれば、どこの医療機関でも大丈夫でしょうか?」

A.「その通りです。募集要項に総合病院という条件がある場合もあります。総合病院でなくかかりつけ医(主治医)や園医(幼稚園、保育園の指定医)ということもあります。


困るのはお子さんによっては視力が悪かったり、心臓に異音がするなど今すぐどうこうしなくてはいけない状態ではないが、入学後の健康診断で分かってしまう小さな異常がある場合です。こんな時に嘘にならず不利にならないように上手に書いてくださるお医者様が選べるといいですね。

また以前に、ツベルクリン反応欄のある用紙を見たことがありました。これなどは正直に書いていただくしかありませんね」

通学して学習できる健康状態かどうかを見るのが目的ですから、それが証明できればいいということなのでしょう。わが子が国立附属を受験する際に、 「園医が記入すること。園医でない医師が記入する場合は、その理由を説明する書類を出しなさい」というのがあり困ったことを思い出します。

通っていた園では指定医はないということで、それを園で証明する書類もなかったのです。診断を受けた医師に理由を記入してもらいましたが、考えてみれば説得力がなかったですね。国立附属は書類が全て正しく揃っていないと形式ではじかれる可能性も高いので十分注意が必要です。
 

幼稚園・小学校受験の願書出願の手続き

Q.「出願は手続き開始の日にできるだけ早く出した方が、熱意を示せていいということを聞きますが本当ですか?」

A.「受験番号で合否が決まることはないでしょうが、後悔することのないように気の済むようにされた方がいいと思います」


学校の窓口で受け付けていた学校が、深夜から並ばれる方がおり安全確保ができないため郵送に切り替えた例があります。説明会で「出願順位で差をつけることはありません。」とおっしゃるのを聞いたこともあります。

郵送は郵送で、早く着くように学校近くの集配局に受付開始日へ到着するように出しに行く保護者もいます。ボーダーラインに並んだときに、その熱意を買ってもらえるといいですね。面接の順番が出願順になるため、早い順番を希望して、早く出願する場合もあるでしょう。

若い受験番号に合格者が多いとしたら、全てのことに熱心な家庭が結果的に多く合格しているということの現れなのかも知れません。ということは、早い受験番号だと優秀な受験生が集まるので、そこで輝くのは大変だとも言えます。 そこまで考慮して出願日時を考える方もあるのです。

幼稚園、小学校受験は学力で決まらないために、あらゆる点で手落ちのないように気を配るという独特の世界だと言うことがおわかり頂けたでしょうか。万全の準備をされ、合格することをお祈りいたします。

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