英英辞典で有名なロングマン社(現在のピアソン・エデュケーション)と桐原書店が手を組んで新しく英和辞典を出しました。(2007年1月下旬発売予定) 日常で実際に使われている自然な英語、自然な日本語を使っているとのことです。さっそく中身を検証してみました。
英語も日本語も自然でわかりやすい
ロングマンから新しい英和辞典が出ました。使える英語、使える日本語で掲載。 |
カラフルなんです。黒、ブルー、ピンクの色が目に飛び込んできて鮮やかです。カラー版の百科事典を眺めているようです。それにコミック調の挿絵やカラー写真が多く盛り込まれています。まず辞書を引くのが楽しくなりそうな印象を受けました。学習の中にも遊びやゆとりを盛り込んだ新しい感覚の辞書です。
驚くのはそれだけではありませんよ。辞書って例文がたくさん載っていますが、実際の会話ではあまり使われていない、というような文に遭遇することも多々あります。この辞書は、さすがに英語に強いロングマンと日本語に強い桐原書店が手を組んだだけあって、実際に街のなかで使われている自然な会話例がたくさん見受けられます。
硬い言い回しよ、さようなら!
「辞書は信じるな」 これは語学のプロがよく口にする言葉でした。この辞書では、もうそんなことは言わせないぞ! という意気込みがみてとれます。これは極端な例ですが、私はあるアメリカ人から 「キンコツ痛い」 と日本語で話しかけられたことがあります。「はっ? それどういう意味?」 と返事を返すと、「日本人なのに、キンコツも知らないのか!?」 と英日辞典を目の前で見せられたことがあります。
確かに載っていました。 muscle = 筋骨(キンコツ) と。
「筋肉痛で身体が痛い」 とそのアメリカ人は言いたかったのだと、やっと気づきました。しかし、いくら辞書に載っていても、日本人は誰もその言い方はしないし、言ったところで通じない、と説明したことがあります。
辞書にはそんな落とし穴があったのです。あるいは、文法上は正しくても、言い回しが硬い、あるいは丁寧過ぎて、日常会話からは程遠いということがありました。そんな問題点をロングマンの英和辞典は解消しています。つまり、使える英語、使える日本語で構成されているということです。
さあ、他にもこの辞典には学習者に親切な特色が隠されています。何でしょう? 次のページへ