英語/英語学習アーカイブ

よその国の英語事情はどうなっているのでしょう? 世界の英語事情(エジプト編)

今回は、ちょっと目先を変え、よその国の英語教育を覗いてみました。今回、ご回答くださったのは、エジプト人で、現在はアメリカのジョージワシントン大学の統計学の教授をなさっているホサム・マムード氏です。

執筆者:川本 佐奈恵


世界どこにいても英語は必要不可欠

エジプトの英語事情

前回の記事で、中国や韓国の英語事情 に軽く触れてみましたが、今回は、ちょっと目先を変え、そのほかの国の英語教育を覗いてみました。今回、ご回答くださったのは、エジプト人で、現在はアメリカの ジョージワシントン大学 の統計学の教授をなさっている target="_blank">ホサム・マムード氏 です。ちょうど来日中にお話をお伺いすることができました。


中学から英語を、しかしエリートはもっと早くから

エジプトでは、日本と同じように中学校就学時あたりから英語教育が始まるそうです。しかし、一部の上流階級や特殊な技術を要する人間は学校教育とは別にプライベートでもっと早くから英語に親しんでいる人もいるということです。日本と非常に似通っているかもしれません。そして、やはり、学問を究める人やビジネス界で成功している人にとって、英語は必要不可欠な存在になっているようです。

これより、ホサム・マムード氏のお話をもとにエジプトの英語教育に触れてみましょう。まずは、歴史から語ってくださいました。

下記を原文でお読みになりたい方は こちらへ どうぞ。学者らしい英文に触れることができます。





Interviewee

Dr. Hosam M. Mahmoud
ジョージワシントン大学
統計学教授

英語浸透の歴史

エジプトの英語教育っていうことだけれど、その分野は私の専門ではないので何と答えたらいいのかな?でも、少なくとも私は実際にエジプトで英語を学んできたのだから、学習者としての立場からなら多少その仕組みをお話できます。

ここにいくつかのポイントをまとめてみよう。

エジプトでは、19世紀の頃、英国の文化とフランスの文化の間で大きな競合がありました。最初はフランスが優位に立っていました。フランス色が色濃く、イギリスは距離を置いていました。しかし、やがて、エジプトはイギリスの占領下に置かれることになり、20世紀にはイギリス色へと染まっていったのでした。


ビジネス界で必要不可欠な英語

大学では、特に、医学や電子工学といった技術を要する分野では、上級になるにつれ英語で授業が進められています。そして、もちろん、昨今のインターネットの普及や、ビジネスの世界において英語は主要な役割を担っています。政府や娯楽産業は、英語を支持することになったのです。

では、英語教育の水準はどんなものかといえば、さまざまで、平均的な若者は、高校卒業時点では多くの者があまり英語を話せないような気がします。英語を操る自信も持っていません。しかし、多くの者が、医学や工学技術、科学の分野で活躍する人間、あるいは、コンピューターや旅行関係に従事し、ビジネス界で活躍している人にとって英語は欠かせないものだということを知っています。




実社会では、特に年配の間では、いまだにフランス語を優先すべきだという声もあるらしいです。しかし、時代は有無を言わせず英語へと流れていっているようです。

お話を伺う限りでは、日本の英語事情と非常に似通っているような印象を受けました。

現在はアメリカで生活しているホサム・マムード氏、日本人は非常に勤勉で親切だし、親しみやすい。でも、少し恥ずかしがり屋かなと話していました。エジプトは恋しくないですか?と聞くと、もちろん恋しいよ、でも私がこの世界で成功するためには、これしか道がなかったときっぱりと言い切るのでした。

来日中のホサム・マムード氏
* * * * * *

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