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大杉正明先生、清泉女子大学 の教授です。
現在、NHKテレビ『いまから出直し英語塾』で、バーのマスターに扮装しているというと、あぁ!と思われる方も多いかと思います。インターネット世代には、イーオンのペラペラに登場しているというと、おわかりになる方もいらっしゃることでしょう。その他、講演等多方面で活躍している英語の達人です。
大杉先生は、以前、11年という長い期間、NHKラジオ英会話の講師を務めていらっしゃいました。みごとなストーリ展開とともに、多くの英語学習者をとりこにし、最後にオンエアしたNHKラジオ英会話 target="_blank">Hopes, Love and Dreams in New York は、今でもすぐれた学習教材として人気を集めています。とても高い人気を誇りながら、スーッとラジオの電波から消え、イギリスへ客員教授として招かれたのち、また、日本の英語学習者のためにテレビに戻ってまいりました。その駄洒落と楽しい会話運びは、誰もが聞き入ってしまい、とても魅力的な雰囲気をかもしだしています。
さて、そんな大杉先生にも、英語を話せない時代があったのでしょうか?おろかな質問と知りながらも、聞いてみました。
―― 大杉先生ほどの方にも英語を話せない時代というのがあったのですか?
▼ 大杉正明先生、英語初心者時代
そりゃーありましたよ。もちろんです。大学に入るまで英語を聞いたり話したりしたことがありませんでした。大学に入ってから、リスニング・スピーキングの練習を始めたわけですが、みなさんもよくご存知のように、少しくらい勉強したからといって、簡単に習得できるものではありません。非常に長い間、英語を話すことはできませんでしたね。
―― 大学に入ってから本格的に英語の勉強をしたのですね。具体的にどんなことをしたのでしょうか?
▼ ラジオで初めて英語を耳にする
僕は伊豆出身なのですが、伊豆地方には英会話なんて言葉ありませんでしたし、英語の先生も英語を話そうなんていうことは思ってなかったんじゃないかなぁ~。たまによその国から来た人を見かけると、「あーー!外国人、外国人」といって追いかけたくらいでした。周りで英語を話しているのを見たことも聞いたこともほとんどありませんでした。日本人が話す英語でさえ、聞いたことがない時代でした。
▼ 聴いてもチンプンカンプン、でも洋楽が楽しかった
東京に出てきて初めて、ラジオで英語が聞けるということを知ったのです。当時のFEN、今の target="_blank">AFN ですね、米軍放送が聞けるということを教えてもらってチャンネルを合わせました。ところが、何を話しているのだかちっともわからないんですよ。でも、音楽がよくかかっているので、おもしろいかなというノリで特に英語を聞こうという意識はあまりありませんでしたね。
ラジオは僕の下宿に唯一あった電気製品だったんですよ。テレビもない、もちろん、冷蔵庫もエアコンもなし、カセットも存在しない時代でした。
▼ 声を出してテキストを読んだ
先輩からNHKでラジオ英会話というのをやっているというのを聞いて、松本亨先生の番組を聴きました。あまり真面目なリスナーではなかったのですが、テキストだけは毎月買って、よく読みました。声を出して自分で読みましたね。それが僕の英会話の始まりです。
大学生で初めて本物の英語を聞いたという、大杉先生、どんな過程を経て、達人への道を歩んで行ったのでしょうか? ⇒⇒